ニトリのキャンプ用品価格がぶっ壊れ、やっぱりキャンプブームは終わったと思う。

 キャンプブームが終わったという言説が、去年あたりから出始めましたが、ここえきてそれがある程度正しいと思うことがありました。

先日、近所のニトリに行くと、キャンプ用品が大幅値下げされていたのです。

ニトリは、季節商品コーナーで、毎年キャンプ用品を販売しています。第2次キャンプブームと取り沙汰され出す前夜、2019年頃から本格的なキャンプグッズを取り扱うようになり、毎年のように商品ラインアップを拡充してきましたが、2021～22年あたりがピークで、去年あたりから売り場面積の減少が見られました。毎年定点観測している近所のニトリは、今年は売り場面積がピーク時の半分程度にまで減らされてしまい、更には値段も物によってはぶっ壊れと言ってい良い程にまで下げられていました。

こちらは、定番のメスティン。

定価の半額です！

メスティン大も半額！！

メスティンは、100円ショップからドン・キホーテまで様々なお店で販売されており、キャンプグッズの中でも代表的なコモディティ商品なので仕方が無いのですが、半額ともなれば、ダイソーより安いです。

その横で売られていたのが、ホットサンドクッカー。

20％OFFの税込み1,592円。

安いので、一個買おうかと思いましたが、ホットサンドメーカーは売るほど持っているので、やめました（苦笑）。

ニトリと言えば、「ニトリラック」として一世を風靡した木製ラック。

2段が30％OFFの2,093円。

ちなみに、2段のホワイトは、70％OFFの1,197円！！

いくらなんでも原価割れでしょう（苦笑）。

ちなみに、3段ラックは、3,490円

値引き表示はありませんが、こちらも以前は3,990円で販売されていた商品ですから、約13％OFFです。

値段的には一番ぶっ壊れと思ったのが、「カバーが洗える＆はっ水 折りたたみラック」。

2段で499円、3段でも599円と驚異の値段！！

最早、改造ベースに購入しても良い値段ですねェ・・・

木製折りたたみサイドテーブルも安くなっていました。

20％OFFで2,392円。

ローテーブルとしても使える、木製脚折りラックも値引きに。

旧価格が税込み1,490円だったのが、1,043円ですから、30％OFFです。

いやー、激しい値引き攻勢に、流石の私も思わず手が出そうになりましたが、これ以上は置き場がマジで無いのでやめました（^_^;

木製2段ラックなどは、在庫処分と思われるような値引きですから、ニトリは今後アウトドア商品を段階的に減らしていくと思われます。

元々、ニトリやホームセンターのアウトドアコーナーは、初心者でも特にキャンプを始めた初期の人や、友達に誘われてやりだしたようなライトユーザーをターゲットにしていました。第2次キャンプブームが叫ばれ出したのが2020年前後ですから、その時のブームに乗ってニトリもキャンプ・アウトドア向け商品を拡充した訳ですが、ブームに乗ったライトユーザーは所詮一過性のため、新規に始めるユーザーが定期的に補充されない限り、売り上げは落ちます。

コロナ禍があったとはいえ、毎年のキャンプ人口が2019年をピークに減っている事は事実ですから、新たにキャンプを始める人が減ったことは間違いありません。こういったライトユーザー向け商品は、人口減少の影響をモロに受けますから、ニトリがピークアウトするのも無理からぬ事です。事実、スノーピークが2023年度に売り上げが大きく前年度割れしたのも、エントリークラスの製品の売り上げが下がったことが原因ですから、ライトユーザーの減少は深刻です。そういった意味では、やはりキャンプブームが終わったと言えるでしょう。

先日も書きましたが、そもそもキャンプ用品は、コモディティ化した製品群ですから、機能性などでの差別化が難しい分野です。更に言えば、テントやシュラフなどは、耐久消費材ですから10年以上に渡って使い続けることが可能です。言い換えれば、一度買ってしまえば買い替え需要が少なく、物が動き難い市場なのです。また、普通の人は、購買が一巡してしまえば、そうそう買い足すことはありません。私のように、キャンプチェアだけで20脚以上持っている人は稀で、普通は家族分買えばそれで終わりです。そういう意味でも、元々伸びしろに限界がある市場です。

第2次キャンプブームによって、新規ユーザーは増えましたが、2000年以降のユーザーの多くは定着せず、一過性に終わってしまったと言えるでしょう。そういう意味では、キャンプブームは去り、次のステージに進んだと捉えられます。ニトリのアウトドアコーナー縮小に象徴されるように、今後は、スノーピークのようなハイブランドも含めて、淘汰されていく時期に入ったといえるでしょう。

キャンプ業界はこれからが勝負でしょうし、アウトドア関連で言えば政府も含めてまだまだ多くの課題を抱えていますので、文化として発展・継承していくためには多くの努力が必要となります。

ホント、こんなことやってる場合じゃないんですがね。

「あまりにも短絡的」岸田首相「国立公園すべてに高級ホテル」ぶち上げに「日本自然保護協会」が緊急声明「自然はタダで利用できるものではない！」

https://news.yahoo.co.jp/articles/1e993f71c458217f2ea6affae3eb6bd4329db56b

日本自然保護協会

https://www.nacsj.or.jp/media/2024/07/41363/

この話題は、またの機会に。