アウトドアコーヒーZebrangのコーヒーミルは良いゾ!!

2024年4月17日

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コーヒーに詳しい人ならハリオの名前を知らない人はいないでしょう。

ハリオは、1921年に東京・神田須田町に開業した柴田弘製作所に端を発するガラス器具メーカーです。元々は、理化学用ガラス器具を製造販売するメーカーでしたが、家庭用ガラス器具にも進出。自社開発した耐熱ガラス「HARIO Glass」を使用して、コーヒーサイフォンを製造したことから、コーヒー器具メーカーとして有名になっていきます。

筆者所有のカリタのダイヤミルとハリオのコーヒーサイフォン「テクニカ」。
いづれも30年近い付き合い。

特に、V60は世界中のバリスタにも認められ、ペーパードリッパーのデファクトスタンダードになりました。


そんなハリオが、アウトドア向けのコーヒー器具として新たに販売しているのがZebrang(ゼブラン)です。

ゼブランのラインアップは、シリコンゴム製のV60ドリッパーに始まり、軽量ポットやドリップケトルなど、コーヒーに関する一通りの製品が揃っていますが、その中でも特筆に値するのが、「ゼブランコーヒーミル ステンレスカッター」です。


ゼブランコーヒーミル ステンレスカッターについて

出典:ゼブラン

ゼブランコーヒーミル ステンレスカッター(以下、ゼブランコーヒーミル)は、その名の通り、コーヒー豆を細かくすり潰す臼にステンレスが使われています。

コーヒーを自分で挽く方ならご存じかと思いますが、一般的なコーヒーミルは、業務用も含めてセラミック製の臼が使われています。カリタのダイヤミルなど、一部には鋳物などが使われたモデルもありますが、耐久性が高く錆びないという理由から、臼はセラミックというのがコーヒーミルの常識でした。

この常識を破ったのが、ドイツのメーカーが開発したコマンダンテです。

コマンダンテは、ステンレスを採用することで、豆をすり潰すのではなく切るような動作にしました。これにより、微粉が少なく、よりクリアーな味のコーヒーが抽出できると話題になり、一部のコーヒーマニアの間で大ヒット。これを受けて、中国のタイムモアや、台湾の1Zpresso(イージープレッソ)などが、ステンレス製のコーヒーミルへ参入、群雄割拠の時代へと突入しました。

そこへ、満を持して参入したのが、ゼブランコーヒーミルです。

ゼブランコーヒーミルは、ステンレス製の刃で豆をカットすることで、細引きから粗びきまで、粒の整ったコーヒーを挽くことができます。

また、潰すのではなく切る動作とすることで、豆を挽く時間を従来品の約半分に短縮しています。

これだけの機能性でありながら、定価6,600円という、ステンレス刃のコーヒーミルとしては破格の値段になっているのが、最大のポイントでしょう。


ゼブランコーヒーミルの特徴

ゼブランコーヒーミルの特徴は、粒の整ったコーヒーを挽くことができる、豆を挽く時間が従来品の約半分という点以外にも、いくつかの特徴があります。

粗さを調整するツマミなど多くの部品がプラスチック製。

ゼブランコーヒーミルは、カッター部分とシャフト類を除く本体部分が、プラスチック製となっています。これは、コストカットの意味合いが強いのですが、コマンダンテが4万円近く、タイムモアなども1万円以上することを考慮すれば、納得のスペックと言えます。

とは言え、ステンレス刃を留めるプレートなどを含めて、重要な部品は金属製で、調整ツマミのクリック感も良く、使い勝手の上では問題はありません。


また、簡単に分解できるため、清掃が簡単で、常に清潔に保つことができます。

コーヒー豆は、油分が多いため、長期間使っていると、汚れが刃についてしまいます。また、ステンレス製の刃は良く切れるのですが、豆を切る時に静電気が発生し、微粉が付きやすいのが欠点ですから、清掃しやすいというのは、大きなメリットとなります。

微粉をそのままにしておくと、豆の水分で刃が痛む可能性があるだけでなく、酸化した豆の油分が香りに悪影響を与えるため、こまめに清掃するのがベターです。


ステンレスとセラミックによる、味の違いについてですが、これは想像以上に差が出ます。ステンレス刃で挽いた豆は、より香りが高く、味も酸味やコクなど豆の特徴が引き出され、立体感のある味に仕上がります。それに比べてセラミック刃は、やや香りが劣り、味も単調に感じます。ステンレス刃は、豆を切ることで香りや味を上手く引き出し、豆の素性がよりダイレクトに感じられるようになります。

私も、ステンレス刃のコーヒーミルに変えた時に、その味の違いに驚いたぐらいですから、コーヒーが好きな方は、是非お試しいただければと思います。


性能は競合と同様でコスパは最強

私が、このゼブランコーヒーミルと出会ったのは、先日東京代々木公園で開催されたアウトドアデイジャパン東京なのですが、スタッフと話をしたところ、タイムモアなどの対抗品として開発されたようでした。

しかし、私としては、寧ろZASSENHAUS(ザッセンハウス)のバリスタプロに近いと感じました。


実は、コーヒーミルの心臓部と言えるカッターの形状が、全くと言えるほど一緒です。

バリスタプロ

ゼブランコーヒーミル


タイムモアもほぼ同様なので、誰が誰をパクっているかは最早よく分かりませんが、豆を切る性能に関しては、何れも同等と見て良いでしょう。バリスタプロは、ボディが全てアルミ合金製で、造作も良いのですが、値段は3万円以上しますから、コスパでは完全に負けます(苦笑)。

私は、バリスタプロを愛用していますので、正直、心中穏やかではありませんでしたが、ハリオもようやくステンレスカッターのコーヒーミルを作ったのですから、素直に歓迎したいと思います(^_^;


最後に余談ですが、アウトドア向けとしては、ハリオからはゼブラン以外に、アウトドアコーヒーセットと言うのもリリースされています。


出典:ゼブラン

V60等をお持ちでない方は、こちらのセットもおすすめですので、これを機会に、アウトドアコーヒーを楽しむのはいかがでしょうか。






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