去年、リニューアルされて新たに登場したオーナーロッジtype78R。
私の予想通り、今年はT/Cバージョンが追加されました!!
先日グランドロッジ小平で展示されていたTyep78R T/C。 これを見たいために、2週連続で小平へ行くことに(笑)。 |
近年のオガワは、ポリエステル幕のノーマルバージョンを先に発売し、その1年後にT/Cを追加するという手法を採ってきているため、去年発売されたType78Rもきっとそうなるだろうなと予測していました(笑)。
オーナーロッジシリーズとは
オガワのブランドロゴにも使われている通り、オーナーロッジは、将にオガワの顏とも言える存在です。
- ロッジシェルターII
- ロッジシェルターT/C
- オーナーロッジ タイプ52R
- オーナーロッジ タイプ52R T/C
- オーナーロッジ タイプ78R
- オーナーロッジ ヒュッテレーベン
- カーサイドロッジ
ロッジシェルターT/C。写真は、後部にタイプ52Rがドッキングされている。 |
2020年に発売されたオーナーロッジ タイプ52Rは、5人用のロッジタイプテントです。前室等は無く、シンプルなロッジ型テントですが、正面左右のメッシュ窓が目を惹く人気のテントです。
発売の翌2021年には、T/C版が追加されています(写真はT/C版)。
2023年に、シリーズに加わったのが、オーナーロッジ type78Rです。ロッジシェルターより少し小型な5人用のテントです。
オーナーロッジヒュッテレーベンは、2021年に発売されたテントです。クラシカルなシンメトリカルデザインが目を惹くテントで、ヨーロッパ(特にフランス)のヴィンテージテントに通じる魅力があります。
※詳しくはこちら
カーサイドロッジは、2022年に登場したテントで、車とドッキングすることを主眼に造られたテントです。
勿論、シェルター単体としても十分使えるため、遊びのバリエーションを広げてくれる良幕です。
オーナーロッジtype78R T/C
グランドロッジのスタッフの方と話をしたのですが、元となったタイプ78Rは去年オガワのテントの中で一番売れた商品だそうです。
オーナーロッジ Type78R |
タイプ78Rは、ロッジシェルターより少し小型な5人用のテント(実質4人)です。幅310cm×奥行360cmと、中型のツールーム並みの大きさです。
高さは、ロッジシェルターより5cm低い205cm。サイズ的には、ロッジシェルターとタイプ52Rの中間といった感じです。
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今年のタイプ78R T/Cは、サイズ等のスペックはそのままに、フライシートをポリエステルからT/C(テクニカルコットン)に変更したバージョンとなります。
オーナーロッジ タイプ78R T/Cのスペックは以下の通りです。
出典:キャンパルジャパン |
重量
- フライ:約9.76kg、インナー:約3.45kg
- ポール:約14.0kg
- 付属品:約3.35kg
素材
- フライ屋根部:ポリエステル210d(耐水圧1,800mm)
- フライサイド:T/C(耐水圧350mm)
- インナーテント:ポリエステル68d、T/C
- グランドシート:ポリエステル210d(耐水圧1,800mm)
- ポール:スチール(φ22mm)
収納サイズ
- 92×34×50cm
付属品
- 張り綱3mx6本、スチールピン25cmx25本、アイアンハンマー1丁、収納袋
尚、T/Cは、ポリエステル65%、コットン35%の混紡ですから、オガワの他のシリーズと同様ですし、他メーカーと比較しても一般的な混紡比のポリコットンです。
Type78R T/Cの特徴
ポリエステル版のType78RとType78R T/C違いは、フライシートの側面がT/C化されている点です。
使い勝手については、設営方法も含め、Type78Rと変わりませんので、詳細についてはこちらをご参照ください。
では、改めてポリエステル版とT/C版を比較してみましょう。
写真ではイマイチ判りにくいですが、フライシート側面は、T/C版の方が白いですが、ルーフ色は同じになっています。オガワは、他のオーナーロッジシリーズも含め、T/C版のルーフはポリエステル100%が採用されています。
尚、インナーシートについては、Type78Rの時点でT/C化されているので、特に違いはありません。
フライシート側面がT/C化されている利点は以下の2点です。
- 結露に強い
- 火の粉に強い
基本的には、夏場を除く3シーズンでは、化繊のテントはどうしても結露します。T/Cは混紡されているコットンが水分を適度に吸収するため、結露しません。これは、特に冬場のキャンプでは大きなアドバンテージです。
もう一つの、火の粉につい良いという点ですが、これは、焚火の火の粉が飛んで穴が空くのを防げるので、オールシーズン通して有利なポイントになります。
また、冬場であれば、薪ストーブを幕内にインストールして使うことも想定され、そういった場面でも、熱と火の粉に強いT/C素材は有利です。
近年のオガワのテントは、トリプルファスナーが採用されているため、煙突を出しやすいという特徴があり、T/C幕であればより安心して使うことができます。但し、T/Cでも耐熱性に関しては限界があるので、煙突ガードなどの対策は十分に行う必要があります。
実は、タイプ78R T/Cには、弱点があります。ルーフがポリエステル100%という点です。これはロッジシェルターも含めて共通の課題なのですが、ルーフがポリエステルのため、結露が避けられません。
ただ、これに対しては、ルーフ下に取り付けるライナーシートによって結露低減と水滴落下防止の対策が行われています。
一方、火の粉問題ですが、これは特に薪ストーブを使う場合に考慮する必要が出てきます。薪ストーブは、煙突から火の粉が出ることは避けられません。そのため、ルーフも含めて全てがコットンまたはT/Cの幕体の方が有利です。ただ、これも運用次第で、テントに穴が空くほどの火の粉が煙突から出る程まで焚くと、薪ストーブの寿命を縮めることになり、良い使い方とは言えません。また、火の粉で穴が空かないまでも、幕体が煤だらけになるため、あまり煤が飛ぶような炊き方はおすすめできません。
そう言った観点から見れば、ルーフがポリエステルになっているのは、激しい雨にも耐えられ、薪ストーブの煤で汚れても洗い落としが簡単など、中・上級者向けのスペックとも言えます。
余談ですが、グロッケやアポロンでは、ルーフもT/Cが採用されています。ただ、グロッケはベル型テントなのでルーフの傾斜が大きいため雨水が流れやすく、アポロンはポリエステル製のフライシートで対策されています。一方、ロッジタイプのテントは、ルーフ角が緩やかなこともあり、雨水が溜まりやすいため、ポリエステル100%が使われているのだと思います。このように、個々のテントの形状に合わせて、細部まで設計と対策を行っているところが、長年テントを製造してきたオガワの真骨頂と言えるでしょう。
どちらが買いか
さて、通常のポリエステル版を買うか、T/Cを買うか迷う方も多いと思います。
基本的には、6~10月はポリエステル、それ以外の季節(雨の日を除く)はT/Cというのが私のおすすめです。
夏場は、結露の心配が無く、汚れに強いポリエステルの方が有利です。特に、天候が不順で、雨が降りそうな場合は、乾きやすく、汚れても簡単に拭き取れるポリエステルが良いです。T/Cは、特に泥汚れなどが取れにくく、ポリエステルに比べると乾き難いので、雨の日は避けたいです。
一方、冬から春先にかけては、雨よりも結露の方がやっかいになります。その点、T/Cなら結露しないため、とても使いやすいです。また、厳冬期の雪中キャンプであれば、水濡れや汚れをそれほど気にする必要が無いため、T/CでもOKです。
結局、どちらを買えば良いかというと、両方買うというのが正解だと思います(爆)。
両方あれば、季節や天候で使い分けられるので、1年中オーナーロッジでキャンプを楽しむ事が出来ます(笑)。
そうなると、フレームは2つも要らないので、T/C幕だけ売ってくれれば良いのですが(苦笑)。
尚、グランドロッジの店員さんと立ち話した時の話ですが、ロッジシェルターはそういった要望が多かったらしく、後からT/C幕だけ発売となりました(限定品)。
タイプ78Rも要望次第で、T/C幕だけの発売もあるんじゃないかと勝手に思っています(笑)。
さて、私がグランドロッジ小平に行ったのは、オガワの今年の新製品「ソレスト」の情報を仕入れるというのも目的の一つでした。ソレストは、これまでオガワのテントで最大だったアポロンを上回る大型テントです。
今年も、オガワから目が離せません!!
ソレストを見学してきました!!
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