大阪発のホームセンターであるコーナン。
大阪出身の私にとって、昔から馴染のホームセンターです。
ホームセンターは、アウトドア商品を取り扱っている店も多く、私も昔から実家の近所のコーナンで、ガスバーナーやOD缶など色々と購入してきました。
そんなコーナンが、キャンプ用品専門店として新たにオープンしたのが「CAMP DEPOT」です。
CAMP DEPOT(キャンプデポ)について
キャンプデポ神奈川県大和店 |
キャンプデポは、前述の通りホームセンターのコーナンが展開しているキャンプ用品専門店です。2023年6月現在、9店舗が展開されており、関東では神奈川県に2店舗あります。
関西圏には、大阪府に2店舗、兵庫県、奈良県、滋賀県、三重県に1店舗づつ、他に香川県に1店舗あります。
元々、コーナンは比較的にアウトドア商品が充実していましたが、より商品ラインアップを充実して専門店化したのがキャンプデポです。
近年、コーナンは、関東でも多店舗展開をしており、カジュアルなホームセンターとしてのコーナン、職人・事業者向けの商品を取り扱っているコーナンPROと、客層に合わせて差別化を図っています。
一方、キャンプデポを立ち上げることで、BBQを中心とするカジュアルなアウトドアはコーナン、より本格的なキャンプはキャンプデポと、店舗計画としてステップアップを設けたことが特徴的です。
因みに、ホームセンター業は熾烈な業界でもあり、1位カインズ、2位DCMホールディングス、3位コーナンとなっています。
定番からガレージブランドまで充実のラインアップ
私が行ったのは、神奈川県の大和店。
店内に入ると、テントの展示が目に入ります。クイックキャンプのテントの中にブービーバードが居るのがほほえましいです(笑)。
店内には、様々なキャンプギアが所狭しと並べられています。
では、早速、各コーナーをリポートしていきましょう。
先ずは、刃物コーナーをチェック。
定番のモーラナイフからヘレまで、なかなかのラインアップです。
定番のデイツに始まり、フュアハンドやカメヤマなど数多く取り揃えています。
最近は、品薄感が解消されたコールマンのガソリンランタン。去年は、定価の2倍近くでネットで取引されていましたが、今では普通に入手できます。
カンブリアンランタンと思いきや、ハイランダー!
ハイランダーは、釣り具・アウトドア製品のオンラインストア「ナチュラム」のプライベートブランドです。元々、amazonに押されている事に対する対抗策として増やしたプライベートブランドですが、今ではキャンプブランドとして確立されました。
ランタンつながりで言うと、船舶用ランプで有名な日本船燈が販売されていました。
私も、デンハーロッテルダムのアンカーライトを持っていますが、この手の船舶用ランプは一種独特の雰囲気を持っています。
いやー、普通のアウトドアショップでは取り扱っていない、かなりマニアックな商品です。
こちらは、キャンプチェアコーナー。
各種取り揃えられている中でも、クイックキャンプのウッドローチェアが気になりました。
尤も、20脚以上のキャンプチェアを持っている私、最早置き場にも困るので、これ以上は買えません(苦笑)
キャンプテーブルも、色々取り揃えられていますが、キャンパーズコレクションのタフライトテーブルなど、割と堅実なイメージのラインアップでした。
マット類も、コールマンのハイピークを始め、極厚の物が多く取り揃えられています。
こちらは、シュラフコーナー。ナンガ、イスカ、ロゴス、コールマンなど種類も豊富です。
ブービーバード発見!
アパレルコーナーも充実していました。
Tシャツやキャンプエプロンなどが、衣料量販店のように所狭しと並べられています。
クーラーも各種ブランドが揃っています。
最近、キャンプ界でも浸透してきたシマノ。そんなシマノの2023年の新商品「ヴァシランド」も置いてありました。
写真は、3面真空パネルが採用されたEL。35Lモデルで75,900円(税込)。うーん、高くないですかシマノさん!
因みに、6面真空パネルのPROだと10万近くします!!
((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
さて、小物類も見ていきましょう。
先ずは、アウトドアスパイス類。
定番のほりにしだけでなく、缶つまシリーズや”CAN”Pの達人シリーズなどの缶詰類が充実しています。
こちらは、ペグとペグハンマー。
これに限らず、スノーピーク製品を一切見かけませんでしたので、どうもキャンプデポでは取り扱っていないようです。
こちらは、グローブ。
特に、EG(エクストラガード)シリーズが目立ちます。EGは、ゴム手袋で有名な東和コーポレーションのブランド。
WILD-1ならグリップスワニーなどを並べてくる所ですが、ブランドの選び方が渋いです。
焚火台についても、尾上製作所やバンドックなど中堅どころが目立ちます。
焚火つながりで言うと、野良道具製作所やBush Craft.incのコーナーがありました。
こちらは、圧巻のシェラカップ。ここまでの品揃えは、なかなかありません。
キャプテンスタッグとキャンプデポのコラボシェラカップも6種類売っているという力の入れよう。
ホットサンドメーカーだけでなく、たこ焼き器やたい焼き器まであります。
ケトルやコーヒーグラインダーも多数取り揃えられています。
食器・カトラリー類に至っては、木工品のバリエーションが豊富でした。
ククサから曲げわっぱ弁当箱まであるのですから、よくこれだけの商品を取りそろえたと思います。
キャンプで必須アイテムの一つであるバーナーも、定番のSOTOからイワタニまで充実しています。
勿論、ベテランなら1台は持っておきたいガソリンツーバーナー、パワーハウス413も置いてあります。
最後にブランドコーナーもいくつかご紹介しておきます。
色使いで遠目でもそれと分かる「チャムス」。
インスタ映えに欠かせないアイテム「スタンレー」。
僕は持ってませんけどね(笑)。
最早、米を焚くのに飯盒よりも使われているメスティンの元祖「トランギア」。
「オレゴニアンキャンパー」も相当充実していたのが印象的でした。
品揃えから見えてきたキャンプデポの特徴
キャンプデポの品揃えには、ある特徴があります。
スノーピークやオガワといったハイブランドが無く、キャプテンスタッグやロゴスを中心とする中堅ブランドで取り揃えられていることです。テントに関しても、コールマンやノルディスクもありましたが、クイックキャンプを中心とする安めのブランドが多かったです。
一方で、コーナンのプライベートブランドの「サザンポート」は全く置いてありませんでした。サザンポートは、コーナンの漢字表記「港南」をモジったブランド名ですが、所謂コスパの良い商品ラインアップが特徴です。コーナンのアウトドアコーナーでも、キャンプチェアや焚火台、ガストーチなどがサザンポート名義で販売されています。
そのサザンポートが全く置いていないことからも、顧客ターゲットはBBQなどを中心とする素人から卒業し、より本格的なアウトドアに踏み込もうとしている層を狙っていることが分かります。
サザンポートを取り扱っていないという点については、キャンプ中級者以上を意識しているということもできますが、裏を返せば、プライベートブランドによる薄利多売ではなく、定価で売れる商品を取り扱うことで客単価を上げているとも捉えることができます。そういった意味では、利益幅の低いホームセンター業から、利益幅の大きいアウトドアショップという業態に進出するための店舗とも言えます。
総合的に見ると、キャンプデポは初心者から中級者あたりをターゲットにしていると思われます。特に、キャプテンスタッグを中心とするコスパの良い商品ラインナップは、これから本格的にキャンプを始めたい人にとっては助けになると思います。特に、東和コーポレーションのグローブやカメヤマのランタンに見られるように、コスパの良い商品ラインアップに重点を置いているのは、好感が持てます。
一方で、日本船燈のような超マニアックな商品も置いていますので、玄人目線でも楽しめるお店になっています(客寄せパンダかも知れませんが)。
キャンプデポの今後の展開に期待
ホームセンター発のアウトドアショップは、カンセキのWILD-1など、前例が無い訳ではありません。BBQの延長線上にキャンプがあると捉えれば、ホームセンターからキャンプ専門店という流れは必然的であり、同じアウトドアである登山と比べても、親和性は高いと言えます。
WILD-1は、北関東を中心に、関東・東北に強く、それ以外では、名古屋、京都、福岡に1店舗づつあるのみです。これは、親会社のカンセキが展開するホームセンターが栃木県に集中していることと関係があるでしょう。
一方のコーナンは、北海道・沖縄地方を除く全国各地に展開しています。当然、キャンプデポも、全国展開を視野に入れていると思われます。
今の所、店舗数は少ないですが、キャンプブームが続くのであれば首都圏への多店舗展開も考えられます。今回ご紹介した大和店は、私の自宅から1時間以上かかるため、頻繁に通うわけにはいきませんが、30分圏内に出店してくれれば、最低ツキイチで通いたくなるお店です。
キャンプデポの今後に期待したいと思います。
キャンプデポの駐車場に停められていた社用車。 |