コールマン639Cが大炎上!修理始末記

2021年10月19日

DIY ランタン

t f B! P L

2ヶ月ほど前にメンテナンスしたコールマンのケロシンランタン639Cですが、先日のキャンプで大炎上してしまいました。


いつも通り点灯して、タープポールから吊るしていたら、突然大炎上!!

慌てて消火して、ポンピングなどをして再点火するも、直ぐに炎上してしままうため、止むを得ず使用を中止しました。


炎上している時は、撮影どころでは無かったので写真はありませんが、マントルまで黒焦げ状態の下記の写真が炎上の凄まじさを物語っています。


大炎上して煤だらけの639C


燃料が漏れて、タンク全体まで燃えていたので、かなり危険な状態でした。


おかげで、バルブハンドルやポンプキャップの一部が溶けています( ゚Д゚)


バルブ周りのアップ写真 バルブハンドルが少し溶けている

ポンプのアップ写真 ポンプキャップの一部が溶けている


639Cは、ペトロマックスのHK500などに比べれば手間いらずで、「丈夫で壊れにくくバカでも使えるぐらい簡単なケロシンランタン」だったはずなのですが、今回はHK500でも体験したことのない激しい炎上でした。


で、これはもう、ジェネレーターの交換しかないということで、早速ばらして交換することにしました。


【今回の修理のポイント】

  • ジェネレーターの交換
  • 各バルブのチェック(場合によっては交換)
  • ネジ類の増し締め


キャンプ場で炎上している時に、トップフードとホヤを外して、炎上状態を確認したところ、生ガスがジェネレーターとチムニーの隙間から吹き出していたので、ジェネレーターに原因があることは、ほぼ間違いありません。

思い当たるのが、前回メンテナンスした時に、ジェネレーター内のコイルを溶かしてしまったことで、コイルの形状がいびつになったことで燃料の気化や噴射に問題が出ていると想定されます。


煤を焼き切ろうとバーナーで炙りすぎたためコイルが溶けた!


ジェネレーターの交換以外では、バルブ周りのチェックも行うことにしました。

バルブハンドルをOFFにすると、燃料漏れは止まっていたので、バルブ周りには問題無いはずですが、念のため分解・清掃することにしました。


あとは、全部分解することになるので、組み立て時にネジ類を増し締めすることになります。



と言うことで早速分解。


639Cの分解写真


ここまでは、前回やっているので最早慣れたものです。


先ずは、ジェネレーターの交換から。

真っ黒になったジェネレーターを分解。


639Cのジェネレーター分解写真


中のコイルが微妙に曲がっているのは、前回の失敗が原因ですが・・・


ジェネレーターが曲がっている


ジェネレーターが曲がっています!!


うーん。原因は分かりませんが、やっぱり私がメンテナンスと称してコイルを溶かしてしまったからかもしれません(^_^;


燃料漏れは、ジェネレーターとチムニーの隙間から起こっていたので、これだけ曲がっていれば、燃料噴射に問題が出るのも当然でしょう。



次に、バルブアッシーを分解。


639Cのバルブアッシー


バルブアッシーは、四角なので、モンキーレンチで回すことになります。

めちゃくちゃ固いので、私はモンキーレンチをゴムハンマーで叩いて回しましたが、無理をすると壊れるので、ポケットトーチで炙るなど工夫が必要です。


この手の部品まわりから燃料漏れで考えられるのは、各ねじ込み部分からの漏れ、バルブステム(写真下)のOリング、バルブステムを留めるナット内のグラファイトパッキンなどが一般的です。


639Cのバルブアッシー分解写真


あとは、コールマンの場合、燃料を吸い上げるプラスチック製のパイプ内にバルブが仕込まれており、そこも燃料漏れの原因になります。


639Cの燃料を吸い上げるパイプ


このピンは、バルブハンドルON時に押し下げられることで、バルブが開き燃料を供給するようにできています。このピン部分のバルブがダメになると、タンク内の圧力により燃料漏れが起きるので、ここも重要な部品となります。


ピンが正常動作しているかどうかは、パイプ下部分の燃料を吸い上げる丸い穴から息を吹き込んで、ピンを押した状態で空気が出ればOK。ピンを押していなくても空気が漏れるようなら、バルブアッシーごと交換になります。この時、パイプ上部のねじ込み部分近くにもスリットが空いているので、そこを指で押さえて空気が漏れないようにしておくのがコツです。


このピンは、バルブステムを回すことで、写真下のピンの黒い部品が押し下げられますので、この部分が正常に動作しないと、点灯しなかったり、燃料漏れが起きたりします。


639Cのバルブステムとピン


一応、目視で確認したところ、汚れも無く、問題無かったので、ベンジンで軽く洗浄して組み直します。

バルブステムを回して、ピンが正常に上下していることを確認。


バルブON


バルブOFF


尚、ピンが上がることで、ジェネレーター内のクリーンニードルを押し上げて、ニップルの清掃が行われます。


バルブアッシーをタンクにねじ込み、ジェネレーターを組み付けて完了。


639Cのジェネレーター


念のため、バルブハンドルOFFで、クリーンニードルがニップルから出ているか確認。

出ていない場合は、バルブアッシーのピンとクリーンニードルが正常に組付けられていませんので、ピンの穴にクリーンニードル端がはまっているか確認してください。


あとは、真っ黒になったチムニーをベンジンで掃除。


639Cのチムニー


タンクやホヤなども、煤をふき取って作業終了。



新しいマントルを付けて、早速、点灯試験。


639Cのプレヒート


プレヒートしつつマントルを燃やします。


ジェネレーターが暖まったところで、バルブをON!


639Cを点灯


639Cの明るい光が戻ってきました。


この後、1時間ほど点灯していたのですが、各部に問題は無く、燃料漏れもありませんでしたので、試運転を終了。


イヤー、キャンプ場で火だるまになった時は、どうなることかと思いましたが、結局はジェネレーターの交換だけで済んで良かったです。

こいつには、これからもキャンプで活躍してもらいます(^^)





プライバシーポリシー及び免責事項

QooQ