ダイソーやセリア、キャンドゥなどは、「100均」「100円ショップ」などと言われるお店ですが、最近は、100円以上の商品が増えてきました。
アウトドア商品についても、1000円のポップアップテントやシュラフなど、最早100均とは呼べないようなグッズが色々と販売されています。
ポップアップテント。性能はさておき、この値段はスゴイ。 |
シュラフ。流石に使用温度は15℃以上と性能は控えめ。 |
私も、近所のダイソーを中心に、定点観測をしているのですが、先日こんな商品が売られているのを見つけました。
ミニBBQグリル!
これまで、使い捨てのBBQコンロは、大が500円、小が300円で販売されていましたが(詳細はこちら)、今年は遂に、使い捨てじゃない本格的なBBQコンロが登場しました。
ミニBBQグリルの価格は1000円ですが、ダイソーは炭や着火剤などのBBQ向け燃料が充実していますから、使い捨てじゃないBBQコンロは、ある意味待望の商品と言えるでしょう。
私も、これは一度試してみないと、と言うことで早速購入してみました。
ダイソー ミニBBQグリルについて
ミニBBQグリルの焼き網のサイズは、35×25.5cmです。箱には2~3人用と書かれていますが、使った感じでは、4人ぐらいまでなら十分使えそうなサイズ感です。
構造は、単純な箱型で、底にはブリキの波板が入っています。1000円台の安いBBQコンロ・グリルは、耐熱性・耐久性に難がある製品が多いのですが、ミニBBQグリルは波板で対策されています。
把手も付いていますが、これは正直飾りです(苦笑)。
脚は、ワイヤーの脚を開閉するタイプで、ワイヤー径も太くないので、耐荷重量はあまり無さそうです。BBQグリルとしては使えますが、ダッチオーブンなどは乗せられません(笑)
この脚ですが、地面と接する部分が、単純な棒状の形をしているので、テーブルの上などではちょっと滑りやすく、ガタツキも出やすいです。
脚を開いた状態。 |
脚を閉じた状態。 |
また、脚が短く、グリル底までの高さが約7.5cmしかないので、ウッドテーブルなどの上で使う場合は、段ボールを敷くなどの熱対策が必要になります。
テーブルの汚れ防止もかねて段ボールを敷いて使ってみたところ、焦げはしませんでしたが、手では触れないぐらい熱くなっていました。
焼き網の取り付け方については、横から差し込む構造のため、炭の追加には少しコツが必要です(後述)。
ちなみに、私の購入した物は、焼き網を取り付ける角の部分が少しめくれ上がっていました。まあ、指で押して直せる程度の曲がりですから使用上は問題ありませんが、製品の品質としてはイマイチです(苦笑)。
実際に使ってみました
では、ミニBBQグリルを使って、実食していきます。
折角なので、着火には、同じくダイソーの燃料炭を使っていきます。
ダイソーの燃料炭は、チャコールブリケットと呼ばれる成形炭の一種で、粉末状の炭を固めて紙で包んであります。外側の紙には、パラフィンオイルなどの着火剤が浸み込ませてあるので、ライターで火を点けることができます。
ダイソーの燃料炭は、かなりパラフィンオイルが浸み込ませてあるようで、点火すると勢いよく燃えます。まあ、着火が楽なので良いのですが、物凄い煤がでるので、これではBBQは出来ません(> <)。
ということで、炎がある程度落ち着くまで待って、炭を追加。
すると、今度は火力が足りず、ガストーチで炙るハメに・・・
まあ、こういう事もあります(笑)。
さて、30分ほどして炭が十分に熾ったところで、BBQ開始です。
先ずは牛タンから。
娘が好物の豚トロを追加!
ちなみに、ホイルに包んであるのは、丸くて大きいのがジャガイモ、あとは、ナスとトウモロコシです。ジャガイモは、蒸し焼きになるように濡れた新聞紙に包んであります。
BBQで野菜を焼くと、水分が飛んでシナシナになってしまいますが、ホイル包みにするとジューシーに仕上がるのでおすすめです。
続いて、牛モモ肉にソラマメ。どちらも美味しく焼けました。
そして、焼肉と言えばやっぱり、牛カルビ!
火加減についてですが、炭の量にもよりますが、深さは丁度良い感じで、焼肉などは美味しく仕上がります。炭を底の波板の上に置くように意識していれば、周囲は必然的に温度が下がるため、焼き上がった肉や野菜を退避しておくのに丁度良いです。
さて、炭の追加ですが、これは網をずらして炭を入れるしかありません。
菜箸を網目に突っ込んで、3分の2ぐらい引き出せば、炭の追加が可能です。この状態でも、網は結構しっかり本体の溝にはまっているので、網に触れないように注意しながら炭を追加しました。一応、多少なら食材が乗った状態でも網を動かすことはできます。
この時、大きくて焼けないジャガイモは、炭の中へ移動。
ソラマメを真っ黒になるまで焼けば、ビールが進む!
ということで、BBQというか焼肉終了。
炭を多めに入れてしまったので、かなり余ってしまいました(^_^;
まあ、ここまでカンカンに熾った炭火なら、BBQグリルの耐久試験には丁度良いだろうということで、翌朝までほったらかしに。
ミニBBQグリルは繰り返して使える?
さて、翌朝に灰をとり除いてみたのが下記の写真。
波板には焦げはありますが、反りや曲がり等は無く、問題ありません。
一部、ブリキのメッキが剥がれてしまっていますが、まあこれはギリギリ及第点でしょう。
一番気になっていた、波板を取った本体底ですが、塗装の剥がれも無く、綺麗な状態でした。
油汚れも、アルコールティッシュで拭けば、かなり落とせましたし、耐久性も高そうです。
正直、1000円のグリルなので、1回で塗装が剥げたりするのではと思っていたのですが、これに関しては予想以上の耐久性でした。
このレベルであれば、十分キャンプなどでも繰り返して使えます。
まとめ
ダイソーのミニBBQグリルは、本体の鉄板が指で曲がるぐらい薄く、耐熱性の点では不安がありましたが、そうしたマイナス面を波板でカバーするなど、繰り返し使う上での工夫が為されていることが分かりました。また、この手の製品は、塗装が剥げて錆びてすぐにダメになるのですが、ミニBBQグリルの塗装は、それなりの耐熱塗装が施されているようで、耐久性にも期待が持てます。
正直、1年以上使ってみないと、耐久性のテストにはなりませんが、かなりの量の炭火でも見た目の変化はありませんでしたから、それなりの耐久性はあると考えられます。
全体的な品質としては、1000円よりもう少し安くても良い気はしますが、実用面で考えれば卓上コンロとして十分使えますし、500円のインスタントコンロ2個分と考えれば、悪くない選択肢だと思います。
ダイソーのインスタントコンロ(4~5人用)は、幅が50cm近くあり燃料込みで500円ですが、火力は45分程度しか持ちませんので、BBQを2時間弱楽しもうと思うと結局2台買うことになってしまいます。
ミニBBQグリルは、燃料を別途購入する必要がありますが、着火炭1袋と木炭2袋で2時間は持ちますから、燃料代を合計300円と考えると、実質2回で元が取れる計算になります。
まあ、細かいコスパの話はさておき、BBQの道具が全てダイソーで揃ってしまうというのは、ある意味スゴイことだと思います(笑)。
さて、繰り返し使う上で重要となるのが焼き網です。焼き網は消耗品ですから、使い方によっては数回に1回交換することになります。
ミニBBQグリルの箱には、焼き網サイズ35×25.5cmと書いてありますが、このサイズの焼き網は、残念ながらダイソーでは売っていません。
網を実測してみると、幅34.5cm、奥行き26cmでした。ミニBBQグリルは、網を横から差し込む構造のため、特に幅は同サイズでないと使えません。グリルの幅が丁度35cmなので、35cmジャストの網は、入らない可能性があります。
調べてみると、コールマンの「クッキンググリッド S」という商品が、約34.5×22.5cmと、ほぼ同じサイズなのですが、1枚が1000円以上しますので、これでは本体がもう1個買えてしまいます(苦笑)。
大きめの網を購入して、ペンチで切って使うという方法もありますが、今後、ダイソーから追加で同サイズの焼き網が発売されることが待たれます。
ちなみに、このミニBBQグリルを焚火台に使うのは、流石に止めておいた方が良いでしょう。
地面からの距離が取れないので、スパッタシートを敷いた程度では、グラウンドへの熱ダメージは避けられませんし、耐荷重量的にも無理がありそうです(^_^;