先日、キャンプでFIELDOOR(フィールドア)のクラシックチェアを使っていた時、突然フレームが折れてしまいました。
焚火をしていた時のこと、薪を追加しようと少し前かがみになった瞬間、バキッと座面の前のフレームが折れました。
前かがみになった時に、前面フレームに力がかかり、それが座面横のフレームとの接合部に集中したため折れたようです。
以前から気になっていたのですが、この手のチェアは、今回折れた座面のフレームに弱点があります。クラシックチェアのオリジナルと言えるカーミットチェアは、座面フレームが曲げ加工によって作られています。また、フレームの接合部は、ボルトが木目に沿って入っていますので、抜群の強度を誇っています。
木材を曲げて加工しているため、木目が完全にフレームに沿っており、荷重に強い。 |
座面の横フレームとは、ピンを差し込んで留める構造。 |
出典:カーミットチェア通販専門店 [Kermit Chair specialty store] |
一方のクラシックチェアですが、フレームは板材をアール状に切り抜いて作られています。この作りは、木目に沿って割れやすく、特に力が集中するフレーム端の接合部が、強度的に問題となります。
板材を切り抜いてるため、木目が水平に入っている。写真は背もたれのフレーム。 |
木目に沿って綺麗に割れている。 |
しかも、クラシックチェアは、座面右側のフレームと、この前面のフレームが、コの字型の金具でつながっているため、力がこの接合部のフレームに集中しやすい構造になっています。
せめて、オリジナルと同様に、両端ともボルトで組み付ける方法であれば多少はマシなのですが、それでもボルトが短ければ大差無いので、構造上の欠陥と言わざるを得ません。
まあ、カーミットチェアに比べて安いので仕方がないのですが・・・。
この手の、カーミットチェアにインスパイアされた木製チェアは、ハイランダーのウッドフレームチェアを皮切りに、各社から発売されていますが、いずれも板材を切り抜いて作られているため、同様の持病を抱えています。
さて、折れてしまったのは仕方がないので、部品の交換が可能か、ダメ元で販売店に問い合わせることにしました。フィールドアのWEBサイトを確認してみると、購入後のトラブルについては、販売店に問い合わせるようにとあり、直接のカスタマーサポートは行っていませんでした。そこで、購入はAmazon経由だったので、出品していたショップに、Amazonの問い合わせフォームから連絡したところ、すぐに代替部品が送付されてきました。
それがコレ。何と、脚に差し込む横フレーム2本を除く本体が丸ごと送られてきました。実は、今回折れたフレームは、リベットで座面フレームに固定されているため、分解できないのです。
一応、脚フレームとはボルトで固定されているので、分解すれば座面フレームごと交換可能なのですが、本体丸ごと送る方が簡単だったのでしょう。
写真右が折れたチェア。左が交換に送られてきたパーツ。 |
さて、折れたフレームを針金などで修理して、脚部の横フレーム2本を自作すれば、クラシックチェアが2脚に増えるのですが・・・。
機会があれば、やってみます(笑)