スポオソのプライベートブランド「TARAS BOULBA」は買いか!?

2020年9月23日

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TARAS BOULBA(タラスブルバ)は、スポーツ・アウトドア用品店のスポーツオーソリティのプライベートブランド(PB)です。元々は、アシックスの登山靴のブランド名だったのですが、2017年にスポーツオーソリティ(以下スポオソ)がブランド名を買収、2019年にはPB商品として様々なキャンプ用品が発売されました。


先日、久しぶりに近所のスポオソに行ったら、随分とTARAS BOULBAの商品がラインアップされていたので、ちょっとびっくりしました。今回は、私の気になったタラスブルバをご紹介させていただきます。


最初に目に付いたのが、木製のOD缶カバー。


これまでも、革や布、籐などの素材のOD缶カバーはありましたが、木製は珍しいです。仕上がりも綺麗で、思わず衝動買いしかけたのですが、価格が5000円オーバーとチョットお高いので今回は見送りました(笑)。


続いては、「バキュームボトル」。


真空2重構造のボトルで、写真の350ml以外に、600ml、1Lもあります。
klean kanteenに激似ですが、まあ・・・良しとしましょう。


こちらは、5合炊きのご飯鍋。


ステンレス製でしっかりした作りですが、これもどこかで見たような・・・。


TARAS BOULBAには、グローブやガイロープなどもあります。


そんな中で気になったのが、アルミタープポール。


長さが240cmと280cmの2種類。いずれも4段継ぎで、パイプ径は28mm。
ちなみに、この手のタープポールのベンチマークと言えるスノーピークのウイングポールは、長さは同じですが、パイプ径が30mmと少し太いです。


それにしても、先端部のローレット加工なども含め、ぱっと見、ウイングポールに見えます(苦笑)。
まあ、タープポールは元々差別化し難い製品ではありますが。


こちらは、クーラーボックス。


これも、やっぱりどこかで見たことがありますが、こちらはTARAS BOULBAなりの工夫が窺えます。


左右の角が金属プレートで補強されており、これが栓抜きを兼ねています。また、この角には、穴が開いており、本家(YETI)同様、南京錠でロックできるようになっています。


あと、バスケットとカップホルダーが追加されており、天板にはメジャーが入っています。釣り好きには、好ポイントです。
価格は、18Lで27,390円(税込)と微妙な値段設定です。まあ、YETIよりは安いですが、Hilander(ハイランダー) などのPB商品と比べると少し高いです。


こちらは、木製フレームが目を引く、バタフライチェアです。


ノーマルのバタフライチェア以外に、ハイバック仕様のリラックスバタフライチェアがあります。


残念ながら、マネキンが座っていたので座り心地は試せませんでしたが、形状から察するにかなり良さそうです。座り心地には定評がある、スノーピークのTake!チェアに似てますしね(苦笑)。


構造的には、木製フレームを開いて、その上に座面を掛けるタイプです。フレームが細めなので、耐久性が心配ですが・・・この辺は長期間使ってみないと分かりません。
価格は、バタフライチェアが17,490円、リラックスバタフライチェアが19,690円(いずれも税込)と結構高価な部類に入ります。この手のチェアは、Amazonでも同等品が大量に出回っているので、それに比べるとかなり高いです。


チェアとくればテーブル。店頭価格は、21,890円(税込)。


この手のウッドロールテーブルは、アウトドアショップのPB商品も含め各社から出ており、熾烈な価格競争にさらされています。私が知っているだけでも、Hilander、FIELDOOR、テントファクトリーからそっくりな商品が出ています。構造が単純なので、無名の中華製まで含めてパクリ製品が氾濫しており、最早どれがオリジナルか分からない状態です(苦笑)。


さて、こんなことを書いていると、「TARAS BOULBAはパクリばっかりか!?」となりますが、下記のような尖った商品もありました!


これ、折りたたんだ状態ですが、何だと思います?


こうやってフレームを広げて、


ひっくり返して、背面を立ち上げると、


ローチェアになります!
商品名は「クイックデッキローチェア」。座面はナイロンメッシュ、フレームはアルミ合金で、高い剛性感があります。チェアを真ん中からボッキリ折り畳むというのは今までに無い発想です。


着座位置はかなりローですが、座り心地は結構良いです。
値段が1万オーバーとちょっとお高いですが、強度が高くコンパクトですから、男前なギアを揃えたい方には向いていると思います。


アパレル系では、難燃素材を使ったマウンテンパーカーと、マウンテンベストが目を引きました。


生地は、FIRESHIELDという所謂ポリコットンで、火の粉に強く燃えにくいとしています。表生地の混紡率は、綿52%・アクリル系47%・ポリエステル1%ですから、綿が少しだけ多めに配合されていますが、ポリコットン生地は綿が60%前後が多いので、それと比較すると、FIRESHIELDは少な目です。

パーカーは、上下どちらからでも開閉できるダブルジッパー仕様。ポケットも多く、使い勝手は良さそうです。
価格は、マウンテンパーカーが15,400円、マウンテンベストが11,000円(いずれも税込)と、高くもなく安くもなくと言ったところでしょうか。


最後に、大型のトンネル型テント「キャタピラー2ルームシェルター」を軽くご紹介します。



キャタピラー2ルームシェルターは、TARAS BOULBAのフラッグシップテントとも言える大型テントです。幅300×奥行575×高さ195cmで、インスパイアされたと思われるogawaのアポロンの幅320×奥行585×高さ205cmに匹敵します。


構造上の最大の違いは、アポロンは3本のリッジポールがルーフ上に通っているのですが、キャタピラーでは省略されていることです。アポロンは、このリッジポールのおかげで、トンネル型テントとしては破格の強度を誇っており、大型のテントにも係わらず風に強いのが特徴です。


展示しているテントのフレームを手で揺すってみると、アポロンはびくともしないのですが(以前ogawaのショールームで確認済み)、キャタピラーは結構グラグラです。展示品なので、しっかりとペグダウンできていないこともありますが、それを差し引いても剛性感はオリジナルに及びません。ちなみに、総重量は、アポロンが23kgに対しキャタピラーは27kgと、キャタピラーの方が重いです。キャタピラーは、リッジポールが無い代わりに、前後の張り出し用にアーチポールが追加されているのですが、それを差し引いて考えても、アポロンより重いです。
キャタピラーの生地は、難燃加工されたポリエステルで、手触りは少しゴワゴワ感があります。耐水圧はフライ・フロアとも3,000mmとありますから、期待できると思います。一方、アポロンは、耐水圧1,800mmですが、そこはテントメーカーの老舗、十分な耐水性が確保されています。私は、ogawaの同じスペックのテントを使っていますが、雨漏りしたことはありません。


幕体は、全面にメッシュスクリーンが採用されているので、とても風通しは良いです。この辺は、良くも悪くもオリジナルからのパクリ感が高いです(苦笑)。

これで、価格は10万を切りますから、定価16万近くのアポロンに比べれば、コスパは良さそうです。

ただ、私がコレを買うかと言われれば・・・ogawaユーザーの私はアポロンを買います(苦笑)。


さて、私も以前から注目していたTARAS BOULBAですが、正直イマイチ食指の動くモノがありませんでした。デザインや機能性などで、もう少しオリジナル性が欲しいところです。言い方は悪いですが、今のラインアップでは、中国メーカーの展示会のような感がぬぐえません。どれを見ても、どこかで見たという既視感が強すぎて、先に苦笑が出てきます。


かつての、アシックス時代には、当時ビブラムソール一辺倒だった登山靴業界に風穴を開けたのですから、スポオソのブランドになったとは言え、そんな尖ったモノを求めたいというのは、私のようなオールドファンだけではないと思います。


がんばれ!TARAS BOULBA



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