特に、湿度が高くて蒸し暑い日には、焚き火なんてすると更に暑くなる気がしますよね。
でも、実はそんな日こそ、焚き火をするとカラッと気持ち良く過ごせるのです。
焚き火と言うと、寒い時にするイメージがありますが、単純に暖を取るだけではなく、様々な効果があります。焚き火で、濡れたタオルを乾かしたりしたことがある方もいると思いますが、熱による乾燥もその一つです。
焚き火と乾燥のメカニズム
焚き火とは、木を燃やして熱を取り出す化学反応です。大雑把に言うと、燃やす(燃焼)というのは化学的に言うと、木の中に含まれる炭素(C)を酸化反応(O2)によって二酸化炭素(CO2)に変えることで、この酸化反応によって熱が発生します。この熱が、焚き火で私たちを暖めてくれる訳ですが、熱が生じることにより様々な副次効果が生まれます。
焚き火によって生じた熱は、周囲を暖めることによって、水分を蒸発させます。
蒸発した水が空気中を漂うと、湿度が上昇して、じめじめとした嫌な状態になるだけですが、焚き火の熱によって強い上昇気流が起こります。この上昇気流によって、焚き火周りの湿った空気がどんどん上空に送られていきます。
このようにして、焚き火の周りが乾燥して湿度が下がるので、カラッとした空気になって蒸し暑さが一気に解消されるという訳です。
蒸し暑さを解消する焚き火の焚き方
別に、コツというほどでもありませんが、とにかく高火力で一気に周りを乾燥させるのがポイントです。また、焚き火の火力が高いほど、上昇気流が生まれますので、湿った空気も上空に行きやすくなります。
そのため、燃えるのに時間のかかる広葉樹よりも、一気に燃える針葉樹の方が向いています。
杉の薪であれば、ホームセンターなどで売っていますので、多めに6kgほど持っていけば足りるはずです。
ホームセンターで売っている薪。 上段は広葉樹、下段は杉。 |
燃やし方は、中割(直径5cm程度)の薪5~6本を一気に燃やします。
最初に小割の薪で火を点けたら、そこに中割を5~6本入れ、火力を上げます。あとは、周囲が乾燥するまで、火の勢いが衰えないように数本づつ足していきます。
そうすれば、30分もしないうちに、じめじめ感が無くなってくるのを体感できます。
これからの季節、梅雨に向かっていきますので、もしもキャンプで雨が降ったりした時は、試してみて下さい。湿気がとれて過ごしやすくなることに、感動すると思います(笑)。