焚火を囲んで食事をすることが多い我が家では、囲炉裏テーブルなどと呼ばれる焚火用テーブルをメインで使っています。当然、調理にも焚火を使いますから、食材を切ったり、皮をむいたりという作業も焚火用テーブルで行うことが多く、結果としてキッチンテーブルを必要としなかったわけです。
しかし、立って調理した方が機動力が高く、2バーナーコンロで調理する時などは、キッチンテーブルがあった方が便利なことも確かです。そこで、色々と物色してみたのですが、なかなか納得できる製品がありませんでした。コールマンやユニフレームのキッチンテーブルは、自社のツーバーナーコンロにフィットするように作られているので汎用性に欠けるのと、大きさ的にも天板が少し狭いなど課題がありました。また、軽量化のためにアルミ素材を多用しているため、見た目的にもちょっと自然とマッチしないデザインが気に入らず・・・。
こうなったら、自分好みのキッチンテーブルを自作しようと思い立ったわけです。
材料は、ホームセンターで売っているSPF材を使用。
SPF材とは、北米産の針葉樹を使用した材木のことで、主に使われているSpruce(トウヒ)、Pine(マツ)、Fir(モミ)の頭文字からきています。針葉樹は成長が早いため安価で、木造建築の2×4(ツーバーフォー)などに多用されています。
DIYでは、材木に何を選ぶかと言うのが大きなポイントとなりますが、SPF材は安く、加工が簡単でサイズも豊富にあるので、DIYに向いています。基本的には、面取りとグラインド加工されているため、無加工で使える点もポイント高いです。
さて、私の自作キッチンテーブルですが、28×38mmの角材を足などの主要部材に、天板とシェルフには、25×235mmの板を使っています。
これ以外には、ホワイトウッドの18mm径のポールを、ほぞ穴に差し込む部材として使っています。
構造としては、X状の脚をシェルフで結合し、その上に天板を乗せています。
では、詳細をご紹介しましょう。
まず、足となる角材を切り揃え、真ん中にドリルで穴を空けてボルトで固定します。
脚が広がらないように固定するため、角材に穴を空けてポールを木工用ボンドで固定した物を2個作り、真ん中をボルトで留められるようにします。
ボルトの頭が完全に木材の中に嵌るように、ボルトの太さより大きめのドリルで穴を広げておくのがポイントです。
これを左右2セット作り、脚にもポールが差し込める穴を空けて、固定具を刺し込みます。
これでX状の脚はがっちり固定されるので、開いたりすることはありません。
この脚をシェルフで結合します。シェルフは、先ほどの脚の固定具の幅に合わせて角材ではさみ込むような形に作ってあります。
脚の固定具どうしを留めるのに蝶ネジを使っているため、その部分が干渉しないように片方は切り欠きしてあります。ボルトの頭側は、固定具の木材の中にはまり込んでいるので、干渉しません。
この上に天板をはめ込んでいます。
ボルトで留めるようにすることも考えたのですが、はめ込んでいるだけでも結構がっちりはまっているので、そのままにしています。
天板の横幅は約90cmですので、結構広いです。高さは、約80cmと、システムキッチンに近い高さに合わせています。
耐荷重量は測ったことは無いですが、たぶん30~40kgはいけると思います。
あとは、天板に1×2材を刺し込んで、横木を刺し込むことで、スキレットなどを吊るせるハンガーにしています。
実は、当初の考えでは、脚を天板に対して横に開ければ、ローテーブルにもなると思っていたのですが、脚の固定方法などにもうひと工夫いることが分かり、とりあえずローモードはほったらかしています。
そこそこ良くできたのですが、キャンプには殆ど持ち出したことが無く、専ら庭で使っています(苦笑)。
最大の理由は、SPF材は丈夫なのですが重いので、どうしても物置から引っ張り出すのが億劫になってしまうからです・・・。