そのため、常に品薄状態になっていて、中々入手しにくいアイテムになっています。テンマクのWEBサイトを確認すると、入荷数が限定になるため、定番商品としての扱いではなくスポット商品となっているとのことです(2019年11月現在)。サーカスTCの上位バージョンであるDXの方は通年販売になっているので、そちらに製造が集中しているせいかもしれませんが、いずれにしても人気がある商品には違いません。
さて、私が購入したサーカスは、生地がTCではなくフルコットンのバージョンになります。実は、以前からサーカスTCには興味があったのですが、ひょっとするとフルコットンが出るかもしれないと思い、買い控えていました。私がメインに使っているタープは、テンマクデザインのコットンタープですから(詳しくはこちら)、どうしてもテントもコットンで揃えたかったというのが大きな理由です。そんなこともあり、去年コットンバージョンの発売が発表された時は小躍りして喜んだのを覚えています。
サーカスTCの人気を考えると、予約でもしないと買えないと思ったのですが、WEBサイトを確認すると予約不可となっていました。発売日がオンラインが6/25(月)、店舗が6/26(火)ということで、テントを買うために有給を使うのも勿体ないので、オンラインで購入することに。サイトがアクセスでパンクしていたらどうしようとか思ったのですが、あっさり購入できて少し肩透かしを食らった気分でした。
この時に、グランドシートとインナーテントもセットで購入。どちらもハーフ(といっても開口部から1mほど奥行をカットした形状)にして、幕内に靴や物を置くスペースを作れるようにしました。
家に届いたサーカスコットンを開封した時の第一印象は、やっぱり重いという点です。幕体とポール合わせて約13.5kgと、大きさの割に重いテントで、TCに比べても約2.8kg重くなっています。とは言え、コットンの地色を活かした白い幕はとても美しく、キャンプ場でも目立つ存在です。私はこれにテンマクデザインのTakibi-Tarp Cotton SOLO Rectaを合わせています。家族3人で使うには小さいですが、2人ならぴったりで、テント・タープ共に白で統一できるので見た目もバッチリです。
そして、何よりも、幕体を気にせず焚火し放題という魅惑の世界がそこには広がっています(笑)。
奥のチェアはキャプテンスタッグのリラックスクッションチェア これもコットンなので、フルコットンサイトの出来上がり |
ちなみに、Takibi-Tarp Cotton SOLO Rectaで狭い場合のために、今年はREVO TARP L コットンも導入してしまいました!
タープの話はさておき、サーカスコットンはワンポールテントとしてもユニークな存在です。出入口が2か所あるため、夏場の暑い時期は、両方を開けて風を通すことができます。インナーテントはメッシュテントなので、これで虫対策もできるため、夏でも快適に使うことができます。実際去年のキャンプは、これを買ってからは北海道以外は全部サーカスコットンでした。
形状は、ワンポールとテントとしては珍しい5角形で、立ち上がりが無いので大きさの割には有効面積が少ないですが、420×420cmのサイズで設営できるので、狭いサイトでも建てやすいのが特徴です。張り綱を張ると5mほどのサイズが必要ですが、張り綱無しでも十分張れるため、面倒くさがりの私はたいてい張り綱無しで使っています。
設営は、最初に設営場所を決めたら、中央に設営ガイドをペグで固定し、そのガイドに従って、5角形の頂点にペグを打ち込みます。あとはペグに幕体を固定し、ポールを立ち上げれば完成です。
とても簡単な構造なので、慣れれば10分以下で設営できることもポイントです。
さて、サーカスの特徴として、2か所の出入口があるというだけでなく、そのファスナーにも特徴があります。この出入口用ファスナーが、下からだけでなく上からも開けられるという点です。そのため、上のファスナーを開けてベルトやロープでタープをテント本体に取り付けることができます。
※このやり方は、タープにかかる力がポールとテント幕にかかるので、あまり大きなタープには使えません。
スウィートグラスにて。テント右上から突き出ているのが煙突。 この時は雪が少なかったため大変な目に。 |
そして、何よりも、薪ストーブの煙突を出すのに大変役立ちます!!
WILD-1では推奨されていないのですが、どう考えても上から開くファスナーは、幕内に薪ストーブを設置して、煙突を出すために作ったとしか私には思えないのです。
煙突を上から出すコツですが、私は、ポールに煙突を自作の金具で留めていました。
大きい丸い金具は、雨どいなどを留める金具で、これが私の使っている薪ストーブiron-stoveちびの煙突径にちょうど合いました。小さい方の金具は、塩ビパイプなどを留める金具で、こちらは若干遊びがあったので、ゴムシートを両面テープで張ってあります。2つの金具は、ステンレス製のステーを2枚使って蝶ネジで留めているので、長さも微調整可能です。これで、煙突をしっかり固定できるので安全です。
幕内での薪ストーブ利用にあたって最大の問題は、煙突のレイアウトですから(詳しくはこちら)、ストレートに上に出せるサーカスは、薪ストーブとの相性もバッチリです。
テンマクデザインのiron-stoveちびを幕内で使用。 天板が広いので調理にも大活躍。雪中のおでんはサイコー!! |
薪ストーブを焚くと、テント内は一気に30度近くに。外は氷点下ですが、中はTシャツ一枚でも過ごせるぐらいになり、将に天国と地獄!?
さて、良いことづくめのサーカスコットンですが、弱点もあります。フロアシートが無いことです。夏場は良いのですが、冬場はフロアシートが無いので密閉性が低く、隙間風がとても寒いです。
ノルディスクのアスガルトやローベンスのクロンダイクなどのようにフロアシートがあるモデルは、密閉性が高いため隙間風がありませんが、サーカスは容赦なくスカートの隙間から冷気が入ってきます。
左側の入口以外のスカートを雪で埋めることで隙間風を防いでいる。 |
実は、雪中キャンプであれば、スカートを完全に雪で埋めることで隙間風対策が可能なのですが、雪が無い普通の冬キャンだと、どうしても隙間風が防げません。去年の正月に北軽井沢のスウィートグラスでキャンプをしたのですが、生憎雪が少なく、スカートを埋めることができませんでした。そのため、寝ている間はスカートの下から入ってくる冷気に悩まされ、かなり辛かったです。ホカぺを使っていたので、下は暖かいのですが、上が寒くてコールマンの0度対応寝袋を布団のように広げ、それを2枚重ねにして寒さを凌ぎました。
さて、隙間風問題はありますが、サーカスコットンバージョンは、火の粉に強いフルコットンですからシーズンを通して焚火を楽しめる稀有なテントです。価格も39,800円+税とリーズナブルですので、大人2~3人(大人2人、子供2人)のテントとしてもおススメします。
コットンということで気になるのが雨漏りですが、雨が幕内に漏ってくるようなことはありません。コットンは、水分を吸収することで繊維が膨張し、水滴の侵入を防ぎます。また、表面は撥水加工もされているので、水はけもそこそこあります。ただ、どうしても化繊よりは乾燥しにくいので、ずぶ濡れになると、乾くのに時間がかかります。あと、幕体が思ったより硬いので、丁寧に畳まないと付属のバックに入りません。私はめんどくさいのでカーゴコンテナに入れています。これならびちょびちょのテントも、無理やり押し込んで持って帰ることができます。
最期に一つ。
とにかく白いテントですので、汚れには注意しましょう。
コットンの折り目に汚れが入り込むと、取れなくなります。特に薪ストーブを使う時は、煤(スス)に注意してください。
キャンプ場で、黒い汚れがいっぱいついているサーカスコットンバージョンを見かけたら、きっとそれは私のテントです(苦笑)。
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