前回のレビューで、ドイツのペトロマックスのランタンを取り上げましたが、今回はその対抗馬とも言えるアメリカのコールマンのランタンにスポットを当ててみます。
前回、「丈夫で壊れにくいし、おまけに居住性も高い!バカでも乗れるくらい操縦が簡単で、バカでも扱えるマニュアルつきよ!」と言うとあるアニメのセリフを紹介しましたが、元ネタはこちらですので興味のある方はご覧ください(笑)。
コールマン 639C(12022-L)について
さて、コールマンの639Cの扱いがどれぐらい簡単かを文章で表すのは難しいですが、ペトロマックスのHK500と比べると、苦労は1/3ぐらいに感じます。私は、ケロシンランタンを使う場合は、HK500と639Cの2台を持って行きますが、炎上(プレヒートが充分でなくてランタンが燃え上がる現象)も含めると、HK500が3回に1回ぐらいトラブルがあるのに対し、639Cはほぼゼロです。特に、炎上に関しては殆ど無く、プレヒートカップにアルコールを1回(冬季は2回)注いで予熱するだけで、あっけなく点火してくれます。
この利便性を体験してしまうと、HK500には戻れなくなるぐらい、639Cはタフで簡単です。
キャンドルパワー(CP)は、350CPですから、500CPのHK500と比べると流石に明るさは劣りますが、それでも十分に明るいので不満はありません。
ガソリンランタンとの比較。左が639C、右が286A。 |
因みに、日本でコールマンジャパンから発売されているガソリンランタンは3種類ありますが、ワンマントルの286Aが200CP、ツーマントルの290Aで300CPですから、639Cの明るさが勝ります。フラッグシップのノーススターが360CPとようやく僅かに上回る程度ですから、ケロシンランタンがいかに明るいかよく分かります。
ジェネレータから上の部分はチムニーとホヤから上のベンチレーターを支えるフレームが一体構造になっており、製造法もプレスした部品を圧着しているようなとても簡単な構造です。
HK500と比べると、こんな構造で大丈夫か心配になるぐらい単純な構造です。
特に心配になるのが、ベンチレーターとハンドルの取り付けで、ベンチレーターをフレームに乗せ、太い針金のハンドルを差し込むだけです。
ベンチレーターを裏返すとV字型の突起があるので、この部分をフレームに合わせると、ハンドルの差込口と一致するようになっています。
ハンドル(ベイル)は、ネジ止めされていないので、不用意に持つと外れて落下しそうですが、今のところそういったトラブルは発生していません。
とにかく徹底的に単純化し、製造時の合理性と利用時の利便性を追求している所が、アメリカ人らしいモノづくりだと感じます。
プレヒートについては、予熱バーナーは無く、アルコールによる予熱のみとなっています。おそらく、コストとラクさを考えたのだと思います。
「加圧バーナー?あんなポンピングし続けなきゃ使えねぇバーナー使うぐらいなら、アルコールで十分だろ。アルコールが切れてりゃバーボンでも使え!」と言う声が聞こえてきそうです。
灯油を入れる時に大活躍するのがコールマンのフューエルファネルです。フューエルファネルは、灯油やホワイトガソリンをタンクに注油するための道具ですが、ファネルの先端に空気穴が空いており、ここを油面が塞ぐとそれ以上注油されなくなるというスグレモノです。
これを使えば、入れすぎて燃料があふれるということもなく、スムーズに注油できます。構造上、給油口にぴったりとはまる必要があるのでファネルの差込口はテーパーがかっています。これをきっちり差し込めば、あとは注油するだけで丁度満タン入るように、油面との高さをコールマンの各製品に合わせてあるとのことです。ちなみに、注油がストップしてもファネルのカップに注いだ分については、そのままファネルを少し抜けば、そのままタンクに注油され、溢れることはありません。この辺は少し余裕をもって作られているようです。
余談ですが、フューエルファネルは他社製品にも一応使えます。私は、ペトロマックスHK500でもこれを使っており、ストップ機構もうまく働いています。
給油キャップは、裏側に縦に溝が彫られており、キャップを緩めるとタンク内の圧力が抜ける構造になっています。圧力バルブを持たない639Cは、この溝が無いと給油キャップを緩めた時に内圧でキャップが飛んでいってしまいます。
ポンピングを行う時は、ポンプノブを左に回して引き出します。左に回すことでポンプとタンクをつないでるチェックバルブが開き、タンク内に空気を入れることができるようになります。あとは、ポンピングするだけですが、中央の穴を指で押さえてポンピングします。中央の穴は、ポンプ内の空気が抜ける穴になっているので、ここを押さえないでポンピングすると、この穴から全部空気が抜けてしまいます。
ちなみにこの穴、ポンピングを終了したいときにポンプノブを戻すのに使います。最後にノブを押し込む時に穴を開いた状態で押し込めば、ポンピングの空気が抜けてスムーズに押し戻すことができます。あとは、ポンプノブを右に回してチェックバルブを閉じます。これで、加圧されたタンク内の燃料が漏れたりすることもありません。
このポンプ機構は、コールマン独自のものだと思います。他のメーカーでは、ホエーブスなども含めて見たことがありません。部品点数は少ないですが構造的にはよくできていると思います。
さて、プレヒートが終了すれば点火となりますが、点火も余熱皿のアルコールが残っていれば、バルブハンドルを左に回せばガスが噴き出て点火します。
ちなみに、アルコールの炎が無くなっていると、下の穴からマッチで点火することになるので、ちょっと面倒です。ライターで点火できれば良いのですが、さすがにマントルから距離がありすぎて点火できません。マッチが無い場合は、ベンチレーターを外して、上から点火します。
点火後ですが、いくら639Cが構造が単純で壊れにくいとはいえ、ケロシンランタンですので、ジェネレーターの目詰まりは起こります。点灯しても暗いとか、光が安定しないという場合は、バルブハンドルのON-OFFを繰り返せば、ジェネレーター内のニードルが上下して掃除できます。それでも直らない場合は、ジェネレーターの掃除が必要となりますが、構造が単純なので、掃除も比較的簡単です。
単純な構造とメンテナンス性
部品点数をきっちり数えたことが無いので正確ではないですが、恐らく20点ぐらいだと思います。構造もとてもシンプルで、ジェネレーター(ヴァポライザー)も真鍮製の筒1本で、中にはばねとニードルが入っています。マントルの右側の真鍮製の棒がジェネレーター。 |
ジェネレータから上の部分はチムニーとホヤから上のベンチレーターを支えるフレームが一体構造になっており、製造法もプレスした部品を圧着しているようなとても簡単な構造です。
HK500と比べると、こんな構造で大丈夫か心配になるぐらい単純な構造です。
特に心配になるのが、ベンチレーターとハンドルの取り付けで、ベンチレーターをフレームに乗せ、太い針金のハンドルを差し込むだけです。
ベンチレーターを裏返すとV字型の突起があるので、この部分をフレームに合わせると、ハンドルの差込口と一致するようになっています。
ベンチレーターの裏側にあるV字状の突起 |
ベンチレーターをフレームにかぶせるとハンドルの差込口と穴が一致するようにできている。 |
ハンドル。ただの針金! |
ハンドル(ベイル)は、ネジ止めされていないので、不用意に持つと外れて落下しそうですが、今のところそういったトラブルは発生していません。
とにかく徹底的に単純化し、製造時の合理性と利用時の利便性を追求している所が、アメリカ人らしいモノづくりだと感じます。
拍子抜けするぐらい簡単なプレヒート
点灯までの作法は、他のケロシン系加圧式ランタン・バーナー類と同じですが、639Cは特に簡単です。ジェネレータの下部に取り付けられた円柱状の予熱皿。V字型の凝った作りになっているHK500とは設計思想が異なる。 |
プレヒートについては、予熱バーナーは無く、アルコールによる予熱のみとなっています。おそらく、コストとラクさを考えたのだと思います。
「加圧バーナー?あんなポンピングし続けなきゃ使えねぇバーナー使うぐらいなら、アルコールで十分だろ。アルコールが切れてりゃバーボンでも使え!」と言う声が聞こえてきそうです。
燃料の注油に役立つフューエルファネル
灯油を入れる時に大活躍するのがコールマンのフューエルファネルです。フューエルファネルは、灯油やホワイトガソリンをタンクに注油するための道具ですが、ファネルの先端に空気穴が空いており、ここを油面が塞ぐとそれ以上注油されなくなるというスグレモノです。
これを使えば、入れすぎて燃料があふれるということもなく、スムーズに注油できます。構造上、給油口にぴったりとはまる必要があるのでファネルの差込口はテーパーがかっています。これをきっちり差し込めば、あとは注油するだけで丁度満タン入るように、油面との高さをコールマンの各製品に合わせてあるとのことです。ちなみに、注油がストップしてもファネルのカップに注いだ分については、そのままファネルを少し抜けば、そのままタンクに注油され、溢れることはありません。この辺は少し余裕をもって作られているようです。
余談ですが、フューエルファネルは他社製品にも一応使えます。私は、ペトロマックスHK500でもこれを使っており、ストップ機構もうまく働いています。
給油キャップは、裏側に縦に溝が彫られており、キャップを緩めるとタンク内の圧力が抜ける構造になっています。圧力バルブを持たない639Cは、この溝が無いと給油キャップを緩めた時に内圧でキャップが飛んでいってしまいます。
キャップ裏に圧力抜きの溝が4か所彫られている。 |
圧力バルブが有るペトロマックスHK500は溝が彫られていない。 |
ポンピングと点火・消火
ポンピングも639Cは簡単で、20~30回で完了します。コールマンのポンプは、気密性が高く、とても効率よく空気が入ります。圧力計はついていませんが、ポンピングしていると、どんどん固くなってくるので、かなりの抵抗を感じるようになったら終了です。ポンピングを行う時は、ポンプノブを左に回して引き出します。左に回すことでポンプとタンクをつないでるチェックバルブが開き、タンク内に空気を入れることができるようになります。あとは、ポンピングするだけですが、中央の穴を指で押さえてポンピングします。中央の穴は、ポンプ内の空気が抜ける穴になっているので、ここを押さえないでポンピングすると、この穴から全部空気が抜けてしまいます。
ちなみにこの穴、ポンピングを終了したいときにポンプノブを戻すのに使います。最後にノブを押し込む時に穴を開いた状態で押し込めば、ポンピングの空気が抜けてスムーズに押し戻すことができます。あとは、ポンプノブを右に回してチェックバルブを閉じます。これで、加圧されたタンク内の燃料が漏れたりすることもありません。
このポンプ機構は、コールマン独自のものだと思います。他のメーカーでは、ホエーブスなども含めて見たことがありません。部品点数は少ないですが構造的にはよくできていると思います。
さて、プレヒートが終了すれば点火となりますが、点火も余熱皿のアルコールが残っていれば、バルブハンドルを左に回せばガスが噴き出て点火します。
点火時にアルコールが燃え尽きていた場合は、写真下左側に空いている角丸四角の穴からマッチで火をつける。 |
HK500の余熱皿には点火用の種火口が付いている(中央のパイプ)。 こんな機構が無くても、639Cは余熱皿からのアルコールの火で簡単に点火する。 |
ちなみに、アルコールの炎が無くなっていると、下の穴からマッチで点火することになるので、ちょっと面倒です。ライターで点火できれば良いのですが、さすがにマントルから距離がありすぎて点火できません。マッチが無い場合は、ベンチレーターを外して、上から点火します。
点火後ですが、いくら639Cが構造が単純で壊れにくいとはいえ、ケロシンランタンですので、ジェネレーターの目詰まりは起こります。点灯しても暗いとか、光が安定しないという場合は、バルブハンドルのON-OFFを繰り返せば、ジェネレーター内のニードルが上下して掃除できます。それでも直らない場合は、ジェネレーターの掃除が必要となりますが、構造が単純なので、掃除も比較的簡単です。
※詳細はこちら
消火は、バルブを閉じるだけですが、消火後は給油キャップを少し開けてタンク内の圧力を抜いておきます。加圧状態のままだと、誤ってバルブを開けたりすると灯油が吹くためです。
どうも最近のコールマンは「ケロシンランタン」と呼称し、型番は「12022-L」と記載しているようです。639Cと記載されていないので不安になりますが、同じ製品です(マントル下のマニュアル部分には639Cと記載されています)。
ちなみに、よく似た製品に、286Aというホワイトガソリン仕様のランタンがあるのですが、これをケロシン用に改造することができます。チムニーやノズルの形状は639Cと異なるのですが、バルブアッシーの吸油口の拡張、ジェネレーターの交換、プレヒートカップの追加と、元の構造が単純なこともあり意外と簡単にできます。なぜここまでするかと言うと、灯油(ケロシン)の方が、ホワイトガソリンより圧倒的に安いからです。
いやー、奥が深い・・・( ^ω^)
前回、HK500がティーガーIと書きましたが、639Cはアメリカが開発した中戦車「M4シャーマン」にそっくりと言えます。
第二次世界大戦が勃発した当時、アメリカはヨーロッパの戦線に参戦することに消極的であったこともあり、戦車開発に関しては後れを取っていました。しかし、ドイツの電撃戦によりヨーロッパ各国が占領され、イギリス本土も空襲の憂き目に会うにあたり、孤立主義を貫けなくなったアメリカは、遂にヨーロッパ戦線に参戦します。それにあたり、ドイツ軍と互角に戦える戦車が必要となり、急遽開発されたのがM4シャーマンです。アメリカ軍が取った戦略は、「戦いは数だ」と言うことで、とにかく短期間で大量の戦車を作って戦線に送り出すことでした。そのため、武装や防御力などのスペックもさることながら、製造コスト(特に時間)が安く、多くの工場で大量生産できる戦車が求められました。また、戦車兵も急増するわけですので、とにかく扱いが簡単で、メンテナンスしやすいことも重視されました。そうした背景があって生まれたM4シャーマンは、終戦までに5万両近く生産され、ヨーロッパ戦線だけでなく太平洋方面も含めた広い範囲で使用されました。性能面では、ドイツの重戦車ティーガーIには遠く及びませんでしたが、圧倒的物量でドイツ軍を追い詰めていったのです。ちなみに、ティーガーIは高性能と引き換えにした製造コストの高さから、製造数わずかに1350両でした。
639Cも明るさの性能的にはHK500に及びませんが、機能面では十分に実用に耐え、操作が簡単で、マニュアルも本体のマントル下に書かれているなど、某アニメのセリフに違わずM4シャーマン並みに使いやすいランタンです。
まさに「丈夫で壊れにくいし、おまけに実用性も高い!バカでも使えるくらい簡単で、バカでも扱えるマニュアルつきよ!!」と言わんばかりです(笑)
そう言えば、モスグリーンのボディ色といい、武骨なジェネレーターのデザインといい、どことなくM4シャーマンに似ている気がしますが、皆さんはどう思いますか?
消火は、バルブを閉じるだけですが、消火後は給油キャップを少し開けてタンク内の圧力を抜いておきます。加圧状態のままだと、誤ってバルブを開けたりすると灯油が吹くためです。
639Cの入手方法
以上のように丈夫で取り扱いが簡単な639Cですが、何故か日本国内では販売されていません。とはいえ、直輸入品があるので、Amazonや楽天などで簡単に購入することが出来ます。消耗品のジェネレーターなども売られているので、メンテナンス用品にもそれほど苦労はしません。通常はモデル番号が記載されているロゴシール下にはKEROSENEの文字。 |
どうも最近のコールマンは「ケロシンランタン」と呼称し、型番は「12022-L」と記載しているようです。639Cと記載されていないので不安になりますが、同じ製品です(マントル下のマニュアル部分には639Cと記載されています)。
ちなみにホヤは中国製。HK500はホヤだけドイツ製(笑)。 |
ちなみに、よく似た製品に、286Aというホワイトガソリン仕様のランタンがあるのですが、これをケロシン用に改造することができます。チムニーやノズルの形状は639Cと異なるのですが、バルブアッシーの吸油口の拡張、ジェネレーターの交換、プレヒートカップの追加と、元の構造が単純なこともあり意外と簡単にできます。なぜここまでするかと言うと、灯油(ケロシン)の方が、ホワイトガソリンより圧倒的に安いからです。
いやー、奥が深い・・・( ^ω^)
639Cのマントルについて
マントルは、コールマンのマントル#11です。#11の適合ランタンは635/635Bとなっていますが、これは639Cと同等の大きさのガソリンランタンです。
#11が入手困難な場合は、#21Aが使えます。#21Aは、コールマンの現行品であるガソリンランタン用で、#11よりも一回り小さいマントルです。
左から3~4年前に購入した古い#11、最近購入した#11、#21A |
サイズが小さいためか、たま~に穴が空くことがありますが、多少穴が空いても使えるので、私はそのまま使っています。
多少光量は落ちているはずだが問題なく使えている。 |
最近の#11は、大きさにバラつきがあり、かなり品質が低下しています。#21Aは、MADE IN U.S.Aで現行品と言うこともあり、品質が安定していますので、無理に#11を使わなくてもよいと思います(#11はMADE IN INDIA)。
全て#11。これだけ大きさが違うと最早同じ製品とは思えない。 |
最近(2020年6月現在)、#11がだいぶ値上がりしたこともあり、私も積極的に#21Aを使っています。
もしも、大きさが気になる場合は、PETROMAXのHK500用マントルが使えます。元々は、HK500用の代用品として#11が使えていたのですが、最近の品質低下により、HK500用の方が良いというのは皮肉としか言いようがありません(苦笑)。
※詳しくはこちら
やっぱりアメリカ人らしい合理性が生み出したランタン
639Cは、流石はコールマンと言うか、合理性を追求するアメリカ人らしい製品です。その単純な構造は、大量生産可能で、丈夫で壊れにくく、メンテナンス性も高いためコストパフォーマンスに優れています。前回、HK500がティーガーIと書きましたが、639Cはアメリカが開発した中戦車「M4シャーマン」にそっくりと言えます。
出典:ウィキペディア |
第二次世界大戦が勃発した当時、アメリカはヨーロッパの戦線に参戦することに消極的であったこともあり、戦車開発に関しては後れを取っていました。しかし、ドイツの電撃戦によりヨーロッパ各国が占領され、イギリス本土も空襲の憂き目に会うにあたり、孤立主義を貫けなくなったアメリカは、遂にヨーロッパ戦線に参戦します。それにあたり、ドイツ軍と互角に戦える戦車が必要となり、急遽開発されたのがM4シャーマンです。アメリカ軍が取った戦略は、「戦いは数だ」と言うことで、とにかく短期間で大量の戦車を作って戦線に送り出すことでした。そのため、武装や防御力などのスペックもさることながら、製造コスト(特に時間)が安く、多くの工場で大量生産できる戦車が求められました。また、戦車兵も急増するわけですので、とにかく扱いが簡単で、メンテナンスしやすいことも重視されました。そうした背景があって生まれたM4シャーマンは、終戦までに5万両近く生産され、ヨーロッパ戦線だけでなく太平洋方面も含めた広い範囲で使用されました。性能面では、ドイツの重戦車ティーガーIには遠く及びませんでしたが、圧倒的物量でドイツ軍を追い詰めていったのです。ちなみに、ティーガーIは高性能と引き換えにした製造コストの高さから、製造数わずかに1350両でした。
639Cも明るさの性能的にはHK500に及びませんが、機能面では十分に実用に耐え、操作が簡単で、マニュアルも本体のマントル下に書かれているなど、某アニメのセリフに違わずM4シャーマン並みに使いやすいランタンです。
どうせ説明書を添付しても誰も読まないだろうと(?)、こんなところに書いてあります。 |
注意事項もばっちり書いています。給油キャップの所には「KEROSENE ONLY」の警告。 |
まさに「丈夫で壊れにくいし、おまけに実用性も高い!バカでも使えるくらい簡単で、バカでも扱えるマニュアルつきよ!!」と言わんばかりです(笑)
そう言えば、モスグリーンのボディ色といい、武骨なジェネレーターのデザインといい、どことなくM4シャーマンに似ている気がしますが、皆さんはどう思いますか?
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