キャンプ沼の底には何があるのか(前編)

2019年7月3日

キャンプ沼

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キャンプ沼にズブズブと沈んでいく私。一体キャンプ沼の底には何があるのでしょうか。
私にも底は見えないのですが、本日は、これまで私の購入したキャンプギアの中で群を抜いて高額な物をご紹介します。

キャンプにハマっていくと、当然、様々なキャンプギアがどんどん溜まっていきます。買ったキャンプギアは当然使いたくなるので、持っていく荷物もどんどん増えていきます。

自宅の一室を占領しているキャンプギアたち
自宅の一室を占領しているキャンプギアたち

そうなると、一番困るのが、車載能力、つまりどれだけ車に積めるか(詰めるか)という問題です。
初めは、トランクに収まっていた荷物も、どんどん増えていくことで入りきらなくなり、後部座席やシートの隙間などを侵食していきます。最後は、助手席の足元までギッチリ詰め込まれ、もう行き場がなくなってしまうことになります。

もう、お分かりのことと思いますが、私はキャンプで車を買い替えてしまいました。

元々、キャンプを本格的に始める前は、セダン(BMW323)に乗っていたのですが、キャンプギアが増えすぎて、後部座席の半分を完全に占有するまでになり、子供1人が座るのがやっとという状態になってしまいました。助手席には嫁が乗っていますが、足元は荷物でいっぱいなので、毎回あぐら状態で座ることになります。
そんなある日のキャンプ帰り、後部座席半分を占領していた荷物が荷崩れを起こして、隣に座っていた娘を襲うという事態が発生!

娘「うきゃーっ!、おとーさん、つぶれるー!」
私「大丈夫か!?、ちょっと押さえといて」
娘「うーん、・・・・・・む・無理!」

できるだけ、荷崩れしないように工夫してはいたものの、座席上に満載したキャンプギアは、雪崩のごとく崩れてしまいました。
こんなこともあろうかと、座席に置いていたのはインフレーターマットや寝袋などが主でしたので、娘に怪我はありませんでしたが、一時停止して積みなおすことになりました。
さて、積み方を変えたとはいえ、積んでいるものが減るわけもなく、根本的な解決ができないまま走り出すと、ちょっとした振動で、ぐらぐら崩れそうになります。その度に、娘に抑えてもらうわけですが、最初は遊び半分でやってくれていても、だんだん機嫌が悪くなり、「・・・おとーさん、運転荒い!」と怒り出す始末。
だいたい、キャンプ場からの道のりは、山の中を走ることが多く、この時も結構カーブのきつい道を走っていましたので、気を付けて走っていても、荷崩れから逃れることはできません。ようやく、高速に乗ることで荷崩れからは解放されましたが、やはり、座席半分にキャンプギアを詰め込んで、その隣に娘を座らせるのには、無理があると感じました。

私「やっぱり、車買い替えるかー」
嫁「は?何言うてんねん(怒)
私「いやー、キャンプ道具増えたし、荷物載せんの限界やで。」
嫁「荷物減らせばええやろ!!
私「ええーっ(泣)」

私にも買い替えについては抵抗がありました。その時に乗っていたBMW323(E90)は、3回目の車検を通したところで、流石にすぐに買い替えるのはもったいないと思っていました。
とは言え、すぐに買い替える訳でもないという言い訳をしながら、乗り換えるなら何にするかを検討し始めました。

まず、乗り換えるに当たって、私の条件を整理してみました。

キャンプに向く車の条件

高速安定性が高い

私の実家は大阪なので、1年に最低2回は帰省します。また、キャンプをはじめ、釣りや旅行などにも行くため、高速道路での安定性は最重要ポイントでした。BMW323は、この点においてはトップレベルで、伊達にアウトバーンを時速200kmオーバーで走ることを目的に作られているわけではありません。
私も色々と車に乗りましたが、323に落ち着いたのは、この高速安定性が国産車より優れている点でした。

乗り心地が良く疲れにくい

BMWの3シリーズは、スポーツセダンを標榜する世界でも有数のセダンですので、乗り心地はあまり良くなく、かなりゴツゴツした乗り味です。ただ、シートが良いので、高い高速安定性と相まって意外と疲れません。また静粛性も高いので、結構な速度を出しても車内は静かです。
長距離を運転することが多い私にとって、家族も含めて乗り心地が良いことは重要なポイントになります。

走りがそれなりにスポーティ

一見、乗り心地が良いということと相反するように見えますが、乗り心地が良いということは、ボディ剛性が高く、サスペンションがしっかりと仕事をして、路面の凹凸を上手くいなしているというとこで、これはスポーティーな走りをするにも重要なポイントとなります。
スポーティーと言っても、サーキットなどでガチの走りをするわけではなく、山道のワインディングなどを走る時に、車がステアリングにリニアに反応し、コーナーを思った通りのラインで走れれば良いのです。出来が悪い車だと、ステアリングを切っても曲がらず、コーナーで車体がふらつくようなことになり、とても気持ちよく走るとは言えない状態になります。

荷物がいっぱい積める

車を買い替える1番の目的ですので、積載量が多いというのは最重要ポイントです。


さて、以上の点を踏まえて、私が候補に挙げたのが以下の車種です。


スバル レガシィ アウトバック


スバルのSUVといえばフォレスターが有名ですが、アウトバックはそれよりも全長と幅が大きくホイールベースも2745mmと長いです。ホイールベースが長いというのは、高速安定性では重要なポイントで、一般的には長いほど安定性が高く、運転がしやすいです(但し最小回転半径が大きくなるので小回りは効きません)。
また、トランク容量559Lと大きいのも魅力です(フォレスターは505L)。
試乗したところ、乗り心地はBMW323よりも良く、シートも良く出来ており、BMWと比べても遜色無いぐらいです。シートヒーターが後列シートにも標準装備という点もポイント高いです。
剛性も高く、安定性があるので、運転はラクそうです。近くにちょっとしたワインディングがあるので、そこを高めの速度で走ってみても問題なく、ステアリングもリニアに反応するので、それなりにスポーティーな走りができます。ただ、ステアリングを切ってもスパッと切れるというよりは、鈍重な感じがあります。SUVなので車高の高さがありますし、ボンネットもかなりデカい車ですので、フロントヘビーなのは仕方が無いのですが、レガシィ(現レヴォーグ)と比べてSUVとの差を考えても、予想以上に鈍重に感じました。これは、アウトバックが基本的には北米向けで、あちらでは水平対向6気筒3.6Lエンジンを積むため、ボンネットが大きく、それがステアリングの応答性の悪さにつながっていると思われます。
まあ、スポーツセダンのベンチマークと言われるBMW3シリーズと比べるのは酷ですが、思ったほどのスポーティーさは感じませんでした。
エンジンは、スバル伝統の水平対向4気筒2.5Lガソリンエンジンで、トルクもそこそこあるため、遅いということはありませんが、車両重量も1570kgとそれなりにあるので、加速が良いというほどではありません。


ホンダ ステップワゴン


積載量から考えると、最も多いのはやはりミニバンになります。うちは3人家族ですので、3列シートは不要ですが、シートを畳めば大容量の積載スペースができるので、積載量の点では最も良い選択です。
ただ、それ以外に関しては、他の候補車に比べると明らかに劣ります。ステップワゴンが悪いという訳ではなく、そもそもミニバンという車種は、走りや乗り心地を全て犠牲にして、車内空間の広さと乗降性にふっているので、これは仕方がありません。乗降性のために低床化すれば、ボディ剛性を保つためのフレームが入れられず、スライドドアも剛性の低下につながります。車高が高く、重心も高いので、安定性に欠け、安定性を確保するためにサスペンションを硬くするため乗り心地が悪くなり、箱型のために空力特性も悪いため、高速での安定性も悪くなります。
ステップワゴンは、ホンダの中でも売れ筋のミニバンですので、それなりに良く出来ていますが、走行性能でSUVと比べるのは無理があります。ディーラーの営業マンも、対抗車種としてアウトバックを考えているということを伝えたら、走行性能についてはお手上げ状態で、それ以外を評価してほしいと言っていました(まあ、そもそもそんな対抗車種を挙げる私がイジワルというものでしょう)。
オデッセイも試乗しましたが、やっぱりミニバン感は拭えず、ワインディングのコーナリングを楽しめるという訳にはいかない車でした。

まあ、答えは初めから分かっていたのですが、走りも重視する私にとっては、積載量だけの問題でミニバンを買うわけにはいかず、試乗する前からアウトバックしかないことが分かっていました。

ところが、思わぬ伏兵(?)がいたのです

続く

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