これまでの2回で、テントの設営場所、LDKと考えてきました。これで建てる場所は決まったと思いますので、あとは実際建てていくだけですが、それにあたって色々と注意点があります。
設営準備
まずは、テントを建てる場所の地ならしをします。地ならしと言って、石を除けたりするだけです。まず、目立って大きな石などを除きます。石があると、寝た時にゴツゴツして痛いですし、テントの幕を痛める原因になります。また、特に尖った小石などがあると、テントに穴が開いたりしますので、そういった石が無いか注意深く見てください。石以外にも、木の枝や、松ぼっくりのような丸い物も、背中にあたると痛いので取り除きます。木の根など、どうしても取り除けないものは、雑巾やタオルなどを当てておくと、クッションの役目を果たしてくれるので、テント幕の保護にもなります。
グランドシートは必須
グランドシートとは、テントと地面の間に敷くシートです。防水とテント幕の保護というだけでなく、テントの汚れ防止にもなるので、グランドシートは必須です。テントのグランドシートはオプション品になっていることが多いですが、ブルーシートでも代用可能です。代用する場合は、テントの接地面(フライシートの内側になる大きさ)より一回り小さめのシートを選んでください。ピッタリでなければ、折り込めば良いです。テントの接地面より小さくするのは、雨が降った時にフライシートを伝ってたれてきた雨水がグランドシートの上に落ちると、グランドシートとテント幕の間に水がたまって防水の意味をなさないためです。多少たまっても、テントの接地部分は防水性を高めている商品が多いので、すぐに水が染みてくることは無いですが、水がたまるとブヨブヨして気持ちが悪いです(子供は喜んで触りますが)。ペグの打ち込み
ペグを打ってテントやタープを固定することを、ペグダウンと言います。ドームテントは組み立ててしまえば自立しますので、中に荷物を入れてしまえば、ペグを打たなくても結構いけたりします。でも、突風が吹くとテントが転がっていきますので、ペグを打つようにしてください。
ペグ打ちについてもいくつかのポイントがあります。
【その1】ロープ(張り綱)とペグの打ち込む角度
ロープとペグが直角になるようにしつつ、ペグを地面に対して45°の角度で打ち込むのが基本です。この角度が一番強く、抜けにくい角度になります。
ペグをロープと同じ方向に打ち込んでしまうと、ロープが引っ張られた時にペグが抜けてしまうので注意してください。【その2】頭が少し地面に出ているぐらいまで打ち込む
【その3】ロープ(張り綱)は、すっぽ抜けないように
ロープは、すっぽ抜けないように、ペグに確実に引っ掛けてください。普通のペグは突起が出ているので、そこに引っかかるようにするのが良いです。
ペグの構造にもよりますが、引っ掛けた後に、突起部が少し地面に刺さるまで更に打ち込むと、すっぽ抜けることは無くなります。
ペグが打てない時のTips
ペグを打ち込む地面が砂地や雪だと、ペグを打ってもすぐに抜けてしまいます。また、河原などで全面小石などの場合は、ペグが打ち込めないため、別の手段でテントやタープを建てる必要があります。そんな時の対処法をお教えしましょう。
【その1】ペグを十字にして埋める
【その2】スーパーの袋で対処
※その1、その2をテント等に付属のロープだけで行う場合は、普段テントに結び付けている方で縛るようにしましょう。自在から一旦ロープを抜いて、テント側に自在のついたロープ分を取り付けた状態にすれば、ペグダウン後に自在でテンションが調整できます。
①自在から片方のロープを引き抜く
②ロープをテント側のループに通す
③自在にロープを通してテンションがかけられる状態にする
④自在が付いていない方でペグダウンする
【その3】ペグ2本で力を分散する
できるだけ、2本に均等に力がかかるように、ペグ同士の距離を調整してみましょう。
【その4】ペグ3本で強化する
ペグをペグで固定するイメージです。
ロープ(張り綱)はピンと張る
ペグを打ち込んでロープを張ったら、しっかりとロープにテンションがかかるように自在などで調整しましょう。特に、大型のオープンタープの場合、ちょっとした風でもかなりの力がポールに集中するため、テンションが緩いと最悪倒壊します。ロープにテンションがかかっているということは、それだけの力でポールを地面に押し付けているということになるので、できるだけ力いっぱいテンションをかけるようにしてください。
風向きに注意
テントの設営場所を考えるでも書きましたが、風向きについては2つの注意点があります。【その1】テントの入口は風下に
テントは風に弱いです。入口が風上の方を向いていると、急な突風がテント内に入ってテントが飛ばされたり、最悪壊れたりします。また、砂埃やごみが吹き込んでくることもありますので、できるだけ入口を風下に向けるようにしましょう。
【その2】焚火やBBQは風下で
焚火やBBQのように煙が出るものは、風上で行うとテントの中に煙が入ってしまうので、テントの風下で行うようにしましょう。
特に、焚火は、風が強いと火の粉が飛んでテントやタープに穴が開きますので、3mぐらい離すのが良いです。
今回はいつもに比べると短めでしたが、以上がテント設営にあたっての注意点となります。
では、楽しいキャンプライフをお楽しみください!!