焚火台|キャンプに必要な物の選び方(初心者向け)その9

2019年3月18日

キャンプ入門

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キャンプに必要な物を、初心者の方にも分かりやすくまとめて紹介!!
第9回は、私としてはマストアイテムの焚火台についてまとめてみます。


かきねの かきねの まがりかど たきびだ たきびだ おちばたき

童謡「たきび」が巽聖歌の作詞によって生まれた昭和16年(1941年)は、この歌に表されているように、町のあちこちで焚火が行われていたでしょうし、焚火の煙が路地から立ち上がるのが冬の風物詩だったことでしょう。その後、太平洋戦争が勃発し、「焚火は敵機の攻撃目標になる」「落ち葉は風呂を炊く貴重な資源だからもったいない」などという軍からの批判があり、戦中はラジオで放送できなかったそうです。
昭和後半生まれの私も、子供の頃は、公園の落ち葉を掃除がてら集めて落ち葉焚きをしていた大人がいましたし、私も庭の落ち葉を集めて「たきび」を歌いながら焚火で焼き芋を作ったのを覚えています。
今ではすっかり、落ち葉焚きはおろか、小型焼却炉で燃やすことも禁止される時代になりました(不完全燃焼でダイオキシン等の有害物質が発生するため)。そのため、普段焚火をする機会は皆無ですし、家庭用コンロもIHであれば炎を見る機会すら無いかもしれません。
そんな日常からは離れてしまった焚火ですが、だからこそ非日常のアウトドアで是非とも焚火を楽しんでいただきたいと思っています。
焚火をするにあたってですが、キャンプ場では直火禁止となっている所が多いです。芝のサイトでは、直火をすれば芝が燃えてしまいますので直火NGですし、火の始末が悪いと火事の原因になりますので、管理という側面からも直火が禁止されているケースがあります。
そんな時に活躍するのが、焚火台です。焚火台は「焚火をするための台」ですので、地面にダメージを与えないように高さがあり、薪を載せても崩れないようにそれなりの強度があります。また、薪が燃えやすいように形状が工夫されており、直火で燃やすより簡単に火が付くように設計されています。尚、炭は自然界では分解されませんので、そのまま放置するとキャンプ場を汚してしまうことになります。そのため、私は直火OKでも、ちゃんとファイヤーサークルなどが予め設置されている所でない限り、焚火台を使います。

以上が焚火台の概要ですが、焚火台は薪を焚くだけではなく、もう一つ重要な機能があります。それは、バーベキューグリルにもなるということです。現在発売されている焚火台について、その多くが薪の代わりに炭を入れることでバーべーキューができるような構造になっています。焚火台とバーベキューグリルの2台買うのは経済的ではありませんし、キャンプに2台持っていくのもさすがに大変です。ですので1台2役まかなえる焚火台だと、昼~夕方はバーベキュー、その後に薪を入れて焚火というスタイルで楽しむことができます。

いつも通り(?)、前置きが長くなりましたが、焚火台をいくつかご紹介します。

キャプテンスタッグ ヘキサステンレス ファイアグリル M-6500

キャプテンスタッグ(CAPTAIN STAG) ヘキサステンレス ファイアグリル M-6500

バーベキューコンロ・焚火台・ダッチオーブンの1台3役を謳っていますが、ダッチオーブンについては、ダッチオーブンを載せられますという意味ですので、実質的には2役です(笑)。しかし、2役としては十分で、このクラスの中ではサイズも大きく、キャンプ場でよく販売している40cm級の薪も楽々使えます。
分解すると、完全にたたむことができるので、収納性も抜群です。
ロストル(炭が置かれる場所)が深いため、普通に炭を入れると網から遠くて焼きにくいので、適当な大きさの網を入れてかさ上げしてやると使いやすくなります。
付属の焼き網が6角形と特殊な形状ですが、ホームセンターで売っている4角のものを台からはみ出すように置いて使用するのが定番化しています。
欠点としては、グランドとの距離がやや近いので、芝生サイトでは芝へのダメージを考慮して、ステンレスのお盆などを引くなどして使ってください。

ユニフレーム ファイアグリル


キャンプ関連のWEBサイトなどで、焚火台人気ランキング常に1位の定番焚火台です。
焼き網を焚火台に対して45度回転させた形で置くので、焚火台と焼き網の間に隙間ができて、そこから炭を追加しやすいため、バーベキューでも便利な焚火台です。
別売のファイアグリルヘビーロストルを網の代わりに乗せると、12インチクラスの大型ダッチオーブンでも置けるぐらい強度があります。
使い続けると、底のロストルが熱でべこべこになるのが気になりますが、性能的には問題ありませんし、別途購入も可能です。
オプション品も豊富で、自分好みにカスタマイズできる点も◎。
欠点は、収納サイズが少し大きい(特に厚みが7cmある)のと、収納袋が別売という点でしょうか。
あまりの人気から、約570×570cmと一回り大きな「ラージ」が追加され、2020年には更に小型の「SOLO」も新たに発売されました。

スノーピーク 焚火台スターターセット

スノーピーク(snow peak) 焚火台スターターセット L

日本を代表するアウトドアメーカーであるスノーピークの焚火台です。私も、色んな焚火台を使いましたが、これは間違いなく最強の焚火台です。何がと言うと、とにかく耐久性です。ここで紹介している他のアイテムもステンレス製ですが、この焚火台の厚さは尋常ではなく、そのため重量も本体だけで5.3kgもあります。ステンレスと言えども、長時間高熱にさらされますので、普通は歪んだりするのですが、この焚火台は薪をガンガンに焚いてもびくともしません。
スノーピーク価格ですので高いですが、これ1個買えば一生買い替えることは無いでしょう。
ちなみに、サイズがS,M,Lと3種類あるのですが、Sは小さすぎるので、M以上をおすすめしますが、収納スペースと重量が許す限りLをおすすめします。Mは一辺が35cm、Lは45cmとなっており、Lであればキャンプ場でよく売っている約40cmの薪を井桁に組めるので、キャンプファイヤー的な使い方が可能となります。

尾上製作所 焚火台&薪グリル

尾上製作所(ONOE) 焚火台&薪グリル

この焚火台は、サイズが35×35cmと今回紹介する中では、一番小さいです。しかし、重量は2.5kgとユニフレームのファイアグリルの2.7kgに近く、スノーピークほどでないにしても頑丈な作りで、質実剛健で知られる尾上製作所の面目躍如といったところです。
ここで、面白い使い方をご紹介します。実は、ユニフレームのファイアグリルヘビーロストルが、上面の網を置くところにピッタリはまります。そのため、ヘビーロストルを置くと、その上にスキレットやダッチオーブンを置いて焚火で料理ができます。
一見華奢なように見える脚ですが、12インチのダッチオーブンを載せて料理してもびくともしないので、耐荷重量も20kgぐらいはあります。


バーベキューについては、キャプテンスタッグのヘキサステンレス ファイアグリルと同様に底が深いので、適当な網で底上げしてやると、炭火と網の距離がいい感じになります。
本体下には、灰受けが焚き火台の底についているのですが、以前はこれが取れやすく、収納時に網などに引っかかって使い難かったのですが、現行品は改善されています。
あと、サイズが少し小さいので、40cmの薪を入れる場合ははみ出しますので、燃えて下に落ちないように注意してください。


今回ご紹介した焚火台は、カップルからファミリー向けの標準的な大きさの焚火台をご紹介しました。
ソロキャンプ向けには、もっと小型・軽量なモデルが豊富にラインアップされていますので、ソロキャンにご興味のある方は、下記をご参照ください。

ソロキャンプ向け最強焚火台12選


以上、色々な焚火台を紹介しましたが、私の一番のおすすめは、尾上製作所(ONOE)の焚火台&薪グリルになります。少し小さめですが、焚火台とグリルどちらにしても高い機能性を誇り、値段以上の剛性と耐久性を備えているので、最もコストパフォーマンスが良いです。私も、5年以上ハードに使い続けていますが、ステンレス製の本体は反りも無く、全く問題ありません。
予算に余裕があれば、間違いなくスノーピークをおすすめします。剛性と耐久性において、間違いなくこれ以上の焚火台はありません。まさに、世界最強と言って良いでしょう。

最後になりましたが、焚火台を購入する際に、トライポッドとステンレス製のケトルも一緒に購入することをおすすめします。焚火の上でお湯を沸かすのに重宝しますし、何よりもこれがテントサイトにあるだけで、キャンプ感が一気に高まります!


以上、キャンプに必要なもの(初心者向け)その9 焚火台編でした。









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